クリック率やコンバージョン率を向上させるにはどうすれば良いのか、CTAボタンの改善方法で悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
ユーザーに特定のアクションを促すCTAボタンは、ウェブサイトやアプリケーションで重要な役割を担います。CTAボタンを改善する際は、ボタンの色・サイズ・文言といったデザインが成功のカギです。
本記事では、効果的なCTAボタンの設計と最適化についてわかりやすく解説します。CTAボタンの改善方法で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
CTAボタンとは何か
CTAボタン(Call to Actionボタン)は、ウェブサイトやアプリケーションでユーザーに特定のアクションを促すためのボタンです。わかりやすく言えば、「今すぐ購入」「無料トライアルを始める」「詳細を見る」などのアクションのボタンがCTAボタンです。
CTAボタンの主な役割は訪問者を誘導し、ビジネスの目標達成を助けることです。ユーザーに明確な指示を提供し行動を促すため、購入や会員登録、問い合わせなどの目標アクションを達成させる直接的な手段となります。つまり、CTAボタンはコンバージョン率(CVR)を左右する重要な要素です。
CTAボタンは、目立つデザインと明確な文言がポイントです。色やサイズ、形状などを適切にデザインすることでユーザーの視線を引き付け、クリックを促進させることが可能です。また、文言でアクションを具体的に示すことで、訪問者はボタンをクリックしやすくなります。
デザインと文言は、ターゲットオーディエンスや目的に応じて最適化させることも重要です。
CTAボタンの例
代表的なCTAボタンの例をいくつか紹介します。
1.「今すぐ購入」系
eコマースサイトや製品ページでよく見られる、商品やサービスの購入を促進するボタンです。このボタンは、ユーザーが商品をカートに追加し、購入手続きに進むための直感的なアクションを促します。
※例:Amazon
2.「無料トライアルを開始」系
ソフトウェアやサービスの無料トライアルを申し込むボタンです。特にSaaS(Software as a Service)やオンラインサービスで利用され、最終的には有料プランへの移行を促します。
※例:Hulu
3.「ダウンロード」系
eBookやホワイトペーパー、アプリなどのデジタルコンテンツのダウンロードを促すボタンです。ユーザーに資料やソフトウェアをダウンロードさせるために設置します。
※例:サクラサクマーケティング
4.「お問い合わせ」
ユーザーが質問やサポートリクエストを送信するためのリンクで、顧客サポートやビジネスの問い合わせを受け付けます。
※例:サクラサクマーケティング
5.「イベントに参加」
ウェビナーやセミナー、オンラインイベントへの参加登録を促すボタンです。おもにイベントの詳細ページにリンクし、ユーザーが簡単に参加申し込みを行えるようにします。
※例:Connpass
CTAボタンのデザイン要素
CTAボタンのデザイン要素はユーザー体験を改善し、効果を最大化するために重要です。サイズや色、フォントなどはユーザーの押しやすさを大きく変化させる要素で、クリック率やコンバージョン率の向上につながるからです。
CTAボタンの主なデザイン要素としては、下記の4点があります。
- 色
- フォント
- サイズと形状
- 余白
中でも特に注目したいのが、色とフォント選びです。色は、CTAボタンを目立たせるための重要な要素です。ブランドカラーと調和させつつも、内容にあわせて最も押しやすくなる配色を選択するのがポイントです。
また、フォント選びも可読性やユーザーの印象に影響します。同ページ内の他のテキストとフォントの調和を取りつつも、本文に埋もれないフォント選択が大切です。
テストやユーザビリティの調査を通じて、最も効果的なCTAボタンのデザインを見つけましょう。
CTAボタンの配置とユーザビリティ
CTAボタンの最適な配置場所は、ユーザーの目線や行動パターンを考慮して決めます。
たとえば、ファーストビューやコンテンツの終わりなど、ユーザーの視線が自然に向かう場所は、CTAボタンが効果的になりやすい設置場所です。また、長い記事やセールスページの場合は、情報の間に配置するケースもあります。そうすることで、コンテンツを読み進める中でもユーザーがアクションを起こしやすくなります。
さらに近年ではモバイルユーザーを想定したデザインも必須です。片手操作を考慮した配置やボタンを押しやすいサイズにするなど、配慮するべき点は多々あります。
なお、CTAボタンをより効果的に配置するには、ユーザビリティテスト(ユーザーの行動や反応を分析してボタンの配置やデザインが最適かどうかを確認する)が有効です。ユーザビリティテストをする際は、実施前にテストの目的やターゲットユーザーの選定を行ないます。また、ユーザーに対して行なってほしいアクションや操作を含むシナリオを作成してから、テストを実施しましょう。
効果的なCTAボタンの文言
効果的なCTAボタンの文言は、簡潔かつ明確なメッセージを伝え、ユーザーの行動を促します。
たとえば、「今すぐ購入」「ダウンロードする」「無料トライアルを始める」など、ユーザーが何をすれば良いかが一目でわかるような文言が適切です。アクションを誘発する強い動詞を使用しましょう。
また、「30%オフで購入」「無料レポートをゲット」「限定コンテンツを入手」など、ボタンをクリックすることで得られるメリットや価値を伝える方法もあります。
「残りわずか!今すぐ購入」「今日中に申し込む」「最後のチャンス」など、緊急性と限定性を強調するテキストも効果的です。これらの文言を使用することでユーザーの行動を促すことができます。
A/BテストによるCTAボタンの最適化
A/Bテストとは、2つの異なるバージョンのウェブページやコンテンツを比較し、どちらがより良い成果(コンバージョン率やクリック率など)を得られるかをテストする手法です。
ウェブマーケティングやユーザーエクスペリエンスの改善において広く使われている手法ですので、CTAボタンの最適化にも役立ちます。
なお、CTAボタンには複数の要素があるため、さまざまな要素をテストしてください。たとえば、文言(「今すぐ購入」VS「詳細を見る」)、色(赤色VS緑色)、サイズ(小さいVS大きい)など、それぞれの要素を1つずつテストし、最適な組み合わせを見つけましょう。
そして、収集したデータを比較し、統計的に有意な差があるかどうかを確認します。クリック率やコンバージョン率が高いバージョンを特定し、それを最終的なデザインとして採用しましょう。
また、1回のテストで終了とせず、定期的に異なる要素をテストすることも重要です。ユーザーの行動やトレンドが変わることもあるため、最適化の継続がCTAボタンの効果を最大化させるポイントとなります。
まとめ
CTAボタンは、ユーザーに特定のアクションを促す重要な要素で、デザインと文言が成功のカギです。色やサイズ・形状を工夫し、ユーザーの視線を引き付けることが求められます。
また、「今すぐ購入」「無料トライアルを始める」といった明確かつ簡潔なアクションを示す文言が効果的です。できればA/Bテストも活用してCTAボタンのデザインや文言の最適化を行い、クリック率やコンバージョン率を継続的に向上させていきましょう。