Googleはウェブマスターガイドラインにてリンクプログラムへの参加を禁じており、それに違反しているサイトにはペナルティ(手動ペナルティ・自動ペナルティ)を課すこともあります。
ペナルティを受けないために、有料リンクを購入しないことはもちろんのこと、日頃からWebサイトの被リンク状況を確認し、不自然・低品質なリンクを削除するほか、必要に応じてリンクの否認を行ないましょう。
リンクの否認ツールとは?
Webサイトを運用していると、不自然・低品質な被リンクを受けることがあります。
程度にもよりますが、このようなリンクは望ましくない場合もあり、Webサイト側に順位を操作する意図はなくともGoogleからリンクプログラムへの参加を疑われるということが起こりえます。
このような場合はまず、リンクを設置しているWebサイト運営者に削除を依頼すべきです。
しかし、リンク削除の依頼をしても対応してもらえないことが実際問題として起こり得ます。
その際に用いるのが、リンクの否認ツールです。リンクの否認ツールは、サーチコンソールで提供されている機能の1つで、Googleにリンク効果を無効化するものです。
否認ツールは以下のURLにありますが、以降で解説する使用時の注意点を把握した上でお使いください。
リンク否認ツール
※否認ツールは2020年11月、上記URLに移転しました。
リンク否認ツールを使用するためにはサーチコンソールが必要です。
まだなのであればあらかじめ登録しておきましょう。
初心者でも簡単!サーチコンソールの登録・設定方法と使い方を徹底解説
リンクの否認ツールを使って否認すべきリンク
Googleという検索エンジンは、もともと被リンクをもとにしてページの評価を決めていました。
今よりも評価に占める影響が大きかったため、それを逆手にとって順位を上げたいWebサイトに対して大量のリンクを貼るという、いわゆるブラックハットSEOが横行しました。
これに対しGoogleは、手動による対策を講じ、不正な順位操作が行われないようにしています。これがいわゆるペナルティと呼ばれるものです。
現在、Googleはウェブマスター向けガイドラインにおいて、リンクプログラムへの参加(有料リンク購入や、過剰な相互リンク、自動リンク生成など)を禁止しています。
参考:リンク プログラム
もちろん、外部リンクがすべて「悪」なのではなく、自然に発生した外部リンクは現在もWebサイトの評価要素として重視されていると考えられます。
しかし、自然に発生した外部リンクであっても、場合によってはリンクプログラムに該当するリンクとみなされてしまう可能性は否定できません。
このような場合にはリンクの削除依頼等を通して該当リンクを撤去しますが、それができない場合にリンクの否認を行います。
否認を行うケースには以下のような場合があります。
• 不自然なリンクにより自分のサイトがすでに手動による対策を受けており、再審査リクエストをしたい場合
• 手動による対策を予防したい場合
参考:Google再審査リクエストの書き方とペナルティ解除のポイント
ガイドラインに違反するリンクの例としては、次のものが挙げられます。これらに該当するとみなされないためにリンクを否認します。
• 有料で購入したリンク
• 同一ドメインからの大量リンク(フッターリンク)をはじめとするスパムリンク
• 過剰なリンク交換や相互リンクを目的としたブックマークページ
• 大量のキーワードを含む非表示のリンクや低品質のリンク
• コンテンツ的な関連性のないページからのリンク
• ディレクトリ型登録のリンク
リンク否認における注意点
現在では検索エンジンは進化を続けており、Googleは不自然な被リンクを罰するというよりは、その効果を無視するようになってきています。
また、一見して不自然なリンクと判断されてしまうのではないかと疑われる場合であっても、それは自然に発生したものとみなされているような場合も考えられます。
このような状況では、多くのサイトにとって否認は行わなくてよいものになっており、むしろ誤った使用により効果のあるリンクを否認してしまうことにもつながりかねません。
一方、手動ペナルティ(手動による対策)を受けてしまった場合や、受ける原因になりそうな被リンクを検出した場合は、削除・否認を行った方がよいでしょう。
しかし実際のところ、どのリンクを削除してどのリンクを残すべきかの判断はどんなにSEOに精通していても正確にはわからないものです。リンク削除や否認を行う際はなるべく詳しい人にアドバイスをもらいながら行うのがよいでしょう。
なお、サクラサクラボでは被リンクの精査(リンクスクリーニング)や否認作業のサポート・代行を行っております。
自サイトの被リンクは大丈夫なのか、否認した方がいいのかわからない、ペナルティを受けて困っているといった方はぜひご相談ください。
お問い合わせページへ
以下ではリンクの削除依頼ができない際の、リンク否認ツールの使い方について解説します。
リンクの否認ツールの使い方
①サーチコンソールから被リンク一覧をダウンロードする
まずは被リンク一覧の中から否認すべきリンクをピックアップします。
サーチコンソールのメニュー「リンク」でリンクレポートを開き、画面右上の「外部リンクをエクスポート」>「その他のサンプルリンク」をクリックします。
なお、「外部リンクをエクスポート」>「最新のリンク」のエクスポートデータには、最新のクロール日付も記載されています。
②被リンク一覧から、不自然・低品質なリンクを精査する
被リンク一覧から、不自然・低品質な被リンクに該当するものを精査します。
なお、有用なリンクを否認してしまうと逆効果が生じる可能性があるため、確実にガイドライン違反と判断されそうなリンクのみを否認して、それ以外はGoogleの判断に任せることをおすすめします。
③否認するリンクをテキストファイルにまとめる
否認するリンクをテキストファイルに抜き出します。対象リンクは、ドメイン単位もしくはURL単位で指定可能です。(詳しい記述方法はSearch Consoleヘルプ参照)
• ドメイン単位で否認するときは、「domain:」というプレフィックスをつけて記述します。
例えば、example.comをドメインごとリンク否認する場合は、「domain:example.com」と記述します。
• URL単位で否認するときは、wwwやhttpsの有無に注意しましょう。
なお、テキストファイル内にはコメントを添えることができます。「#」を使って、「#リンク削除依頼に対応してくれない」「#リンク元と連絡が取れない」などのメモを添えることができます。備忘録や再審査リクエストにおいてGoogle担当者に読んでもらうために使用するといった用途があります。「#」以降は否認リストとはみなされず、コメントアウトされて処理対象外となります。
また、以下2点のルールにも注意しましょう。
• テキストファイルは「.txt」形式で保存する
• 文字コードは「UTF-8」または「7-bit ASCII」を指定する
④Googleに否認リンクのテキストファイルを送信する
テキストファイルが完成したら、否認ツールからアップロードを行います。
➡否認ツール
サーチコンソールにログインして、対象のサイト(プロパティ)を選択しましょう。
ドメインプロパティは使用できないので注意が必要です。
新ツールでは、プロパティを選択した際に否認状況が表示されるようになっていますので確認しておきましょう。
右下のボタンから前ステップで作成したテキストファイルをアップロードします。
有効なテキストファイルを送信すると、確認なしに適用されるため注意しましょう。
アップロードが完了すると、否認が適用されているドメインやリンクの数が表示されますので確認しましょう。
引き続きこの画面から否認をキャンセルしたり、否認リストを変更することが可能です。
なお、否認申請を行うと都度Googleからの確認メールが送信されます。
まとめ
意図しない不自然と思われるリンクを発見した場合は次の手順で対処しましょう。
- 本当にリンクの削除が必要か判断する
- リンクが設置されたサイトに対して削除を依頼する
- 削除できない場合は否認ツールを使用する
リンクの否認ツールは使い方を誤ると検索順位の低下を招くこともあるので、明らかにガイドラインを違反している不自然・低品質なリンクのみ否認することがポイントです。
自サイトの被リンクが大丈夫なのか不安な方、否認した方がいいのかわからない方にはまず被リンクの精査(リンクスクリーニング)をおすすめいたします。
サクラサクラボではリンクスクリーニングや否認作業のサポート・代行を行っておりますのでお困りの方はぜひご相談ください。
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