Facebook広告は、テレビや雑誌などのマスメディアで広告するよりもはるかに低予算で始められることがメリットの1つです。広告出稿を検討されている方の中には、どれくらいの予算を見積もり、どのようなかたちで予算を設定したらよいのか気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
予算組みの目安と支払い方法について解説します。
Facebook広告にかかる費用にはどんなものがある?
Facebook広告では、広告に対して支払う費用を「予算」と呼びます。予算は広告ごとに、作成時点で設定しますが、いつでも編集可能です。予算の立て方は、「合計予算」と「1日の予算」の2種類から選択できます。
• 合計予算 : 広告期間を通して広告にかける総額を指します。
• 1日の予算 : 広告掲載期間中に、広告にかける1日あたりの平均額を指します。
予算の設定と併せて、課金方式も設定します。キャンペーン(広告の目的)の種類によって、選べる課金方法が異なります。主な課金方式は、CPC課金(クリック課金)とCPM課金(インプレッション課金)でしょう。
• CPC課金(Cost Per Click) :
ユーザーにクリックされるたびに予算を消化します。一般的に「クリック課金」と呼ばれる形式です。
• CPM課金(Cost PerMille) :
ユーザーに表示された回数単位に予算を消化(1000回毎に課金)します。一般的に「インプレッション課金」と呼ばれる形式です。
そのほかにも、次のものなどがあります。
• 動画再生数の最適化(CPV課金/Cost Per View) :動画広告で、ユーザーの視聴時間に応じて予算を消化します。「ThruPlay(15秒以下の動画の場合は視聴完了で課金、15秒以上の動画の場合は15秒再生で課金)」「動画の10秒再生課金」「動画の2秒以上の継続的な再生課金」から選べます。
• アプリインストール課金 :
アプリのインストール数に応じて予算を消化します。
• ページへの「いいね!」課金 :
Facebookページが獲得した「いいね!」の数に応じて予算を消化します。
Facebook広告の広告費の設定方法は?
Facebook広告では、広告費用が予算上限を上回ることはありません。上限の設定方法は次の4種類があります。上限に到達した時点で広告は終了し、課金も停止します。上限に達したあとも広告を続けたい場合は、上限予算を編集もしくは削除します。設定が反映されるまでにかかる時間は15分ほどです。
• アカウントの上限予算 :
広告アカウントでの課金額を確実に予算内に収めたいときに設定します。広告アカウントの上限予算は、広告アカウントの管理者のみが設定できます。
• キャンペーンの上限予算 :
広告キャンペーンでの課金額を確実に予算内に収めたいときに設定します。キャンペーン(広告の目的)ごとのコスト計画を立てられることがメリットです。
• 広告セットごとの上限予算 :
広告セットとは、広告のターゲットや配置、予算、出稿期間などの設定をひとまとめにしたものです。キャンペーンごとに複数広告セットを設定することができます。広告セットごとの効果測定やコスト計画を立てられることがメリットです。
• 課金タイミングごとの上限予算(入札単価) :
クリック課金ならばクリックごと、インプレッション課金ならば表示ごとに予算上限をもちたいときに設定します。Facebook広告のシステムで最適化することもできますが、自分で調整することも可能です。
Facebook広告の費用の相場は?
Facebook広告は、広告枠(どの配置で誰に表示するかなど)をオークション方式で落札してはじめて掲載されます。オークションで測られる価値は、次の3つの要素を掛け合わせたものです。
• 入札価格 : 予算額のこと
• 推定アクション率 : 広告効果の推計値(ユーザー行動と広告パフォーマンスの履歴データから算出される)
• 広告品質 : 広告非表示などのユーザーからのフィードバックや、低品質な広告の特徴などさまざまな要素から判断された品質指標
例えば、広告の競争が激しいサービスの場合、入札価格(広告予算)が吊り上がる可能性もあります。上限予算は設定できますが、上限を下げて出稿してもオークションで落札できずに掲載されなければ意味がありません。
また、広告の品質や関連度が低い広告では、広告費が高くなってしまう可能性があります。
広告予算は、広告期間や課金方式、キャンペーン(広告の目的)、広告フォーマット、配置などによって適切な金額が異なるでしょう。まずは月額50,000円程度の広告予算を用意し、クリック単価100円を目安に設定してみて、効果検証と改善を図ることをおすすめします。
Facebook広告の費用対効果を高める方法
コスト軽減策としてクリック単価やインプレッション単価を下げるのはもちろん、パフォーマンス向上のためにKPI(「いいね!」数やWebサイト上でのコンバージョン獲得など)を設定し、KPIを獲得する施策を打っていくことが必要です。
例えば、次のポイントを変えて広告を出稿することで効果検証と改善を行っていくことができます。ただし、効果を検証するためのデータを蓄積するにはある程度の時間を要するため、日単位などの短すぎるスパンでの施策変更はおすすめできません。
• キャンペーン : 広告の目的(ブランドの認知度アップ、リーチなど)
• オーディエンス : ターゲティング(コアオーディエンスの掛け合わせ具合、類似オーディエンスのパーセンテージなど)
• 広告フォーマット : 画像広告や動画広告、カルーセル広告など
• クリエイティブ : 広告に用いる画像や動画など
参考
【2020年版】Facebookの主な広告フォーマット10種類を解説!
Facebook広告の支払い方法について
Facebook広告の支払い方法として用意されているのは、次の3種類です。
• クレジットカード、クレジット機能付きデビットカード(American Express、Mastercard、Visa)
• PayPal
• 手動決済(オンライン銀行振込)
次の2つの条件を満たす場合のみ設定できます。
→ 広告アカウントの国が日本に、通貨が日本円(JPY)に設定されている
→ 最初にFacebook広告アカウントを設定する際に手動決済を選択した
おわりに
日本国内だけでも月間およそ2,600万人(2019年3月時点)が利用しているといわれ、広告のターゲティング精度にも定評があるFacebookは、広告媒体として非常に魅力的です。
まずは小額の予算から取り組みながら、商材とマッチする広告出稿のかたちを模索することをおすすめします。