5月10日に約2か月半ぶりに日本版のオフィスアワーが開催されました。
メインパーソナリティーとしてあんなさん一人になり、Google検索オフィスアワーとして再開されています。
この記事では各セッションの要点をまとめています。
Googleからのお知らせ
2022年の検索セントラルコミュニティ
https://developers.google.com/search/blog/2023/03/2022-recap-search-central-community?hl=ja
検索セントラル コミュニティは、サイト所有者同士が助け合いながら、Google 検索でのサイトのプレゼンスに関する問題のトラブルシューティングや、Google 検索のさまざまなアップデートについての情報交換、Google 検索でサイトを目立ちやすくするためのヒントの共有を行うことができるオンライン フォーラムです。
この次に行われたセッションもこのコミュニティのメンバーによるものでした
Google 検索における 2022 年のスパム対策
https://developers.google.com/search/blog/2023/04/webspam-report-2022?hl=ja
1日に何十億ものページを検出してインデックス登録・配信を行っているが、Googleが検出したページの大部分はスパムである
スパムブレインとユーザーの安全の観点からブログで紹介している
動画表示のシンプル化
https://developers.google.com/search/blog/2023/04/simplifying-video?hl=ja
動画がページのメインコンテンツである場合のみ、動画のサムネイルが検索結果に表示されるようになる
(※そうでない場合、表示されなくなった)
ユーザーがアクセスするページの内容を理解しやすくなることを期待
Google 検索のウェブ検索結果での配送と返品に関する情報
https://developers.google.com/search/blog/2023/04/shipping-and-returns-information?hl=ja
・テキスト検索結果への配送と返品表示が拡充
・サーチコンソールでの上記表示に必要な構造化データをモニタリング
ヘルプフルコンテンツ作成におけるページエクスペリエンスの影響
https://developers.google.com/search/blog/2023/04/page-experience-in-search?hl=ja
ヘルプフルコンテンツには優れたページエクスペリエンスを提供することが必要である
・ヘルプフルコンテンツ作成に関するガイドラインにページエクスペリエンスに関するセクションを追加
・ページエクスペリエンスに関するヘルプページの改定
・今後サーチコンソールのページエクスペリエンスレポートが新しいページに改編される
・今年の12月にサーチコンソールのモバイルユーザビリティレポートを提供
#Google検索オフィスアワー のご紹介
https://developers.google.com/search/blog/2023/04/introducing-japanese-office-hours?hl=ja
一時は存続が危ぶまれましたが、あんなさんが再開してくださいました。
これからもよろしくお願いします、とのことです。
Serch Central Live Tokyo 2023開催
https://rsvp.withgoogle.com/events/search-central-live-tokyo-2023
6月16日 渋谷にて開催
申込期限は6月2日
検索のトリセツ 「インデックスされない」問題の解決方法
以前公開された、「インデックスされない問題のトラブルシューティング」のドキュメントについて、Google検索セントラルコミュニティのエキスパート達が解説するセッションでした。
まずやるべきこと
まずはURL検査を実施、公開URLを検査(ライブテストを実施)する
インデックスに登録ができると表示される場合
→すでにインデックスされている可能性もある
インデックスに登録できないと表示される場合
→以下の問題の切り分けを実施
・技術的な問題 →URL検査でわかる
・手動による対策 →手動による対策レポートでわかる
・URL削除をリクエストをしている →URL削除レポートでわかる
・コンテンツの品質が低い →インデックス登録レポートからわかる
品質による問題の場合のインデックスステータスはクロール済み-未登録 検出済み-未登録 など
処理待ちの場合もあるが、そうでない場合はコンテンツに問題がある
多くのサイトで考えられる原因
ウェブ上では品質問題が多そう
コミュニティではURL削除している場合も多い (正規化のために削除ツールを使用すると、正規ページも根こそぎ削除されてしまうので注意)
品質問題の対処法
・コンテンツの目的、ユーザーメリット、競合との差別化要因が明らかになっていない場合は改善する
・ウェブサイト全体の低品質ページ(過去のたまったゴミやシステム上生成されてしまうページ)をきれいにして必要なページだけにする
・見つかったページを中身を改善するのか、Googleがたどれないようにするのか→サイト全体の品質を向上させる
・残ったページの品質を向上させる
自分だけでは解決できない場合
Google検索セントラルフォーラムに聞いてください(Google検索コミュニティではなく)
検索Q&A
モバイル用サイトマップの運用
モバイルページをm.のサブドメインで運用している
sitemap.xmlのURLにm.を付ければファイルの中のURLがm.に切り替わるようになっているが、正しい運用なのか
問題はない
UAを正しく検知してモバイルバージョンに正しくリダイレクトしていることを確認する
理想的にはレスポンシブにする
ECサイトをペイウォールコンテンツとする
商品カテゴリページにおいて会員・非会員で表示する商品を分けたい(たとえばカテゴリページにおいて、非会員には一部のみ表示する)
上記はペイウォールコンテンツとして扱って問題ないのか
100商品のコンテンツと30商品のコンテンツとではどちらで評価されるのか?
必要に応じてcreativeworkの構造化データマークアップで、subscriptionやpaywallのマークアップを実装することができる
もう1つのオプションとしてGoogleにすべてのユーザーに表示されるコンテンツを提供し、ログインしているユーザーにさらに多くのコンテンツを表示するができる
サイト上次々とインデックスが外れた
サイト表示回数が落ち、インデックスから外れた
サイトマップ送信がエラーとなりk、何度リクエストしてもrobots.txtが取得できません、と出る
レンタルサーバーに問い合わせたところ、Googlebotをブロックするような処理を行うことはない、と回答された
このケースではサイトの情報を確認した上で、サイトマップファイルに焦点を当てるのではなく、サイト全体の改善に取り組むことがおすすめ
ただし、サイトマップファイルとおぼしきファイルが404だったので、この点は改善したほうがよいかも
検索結果の画像を選択したい
画像を確実に表示されるようにする、または意図した画像が表示される確率を高めることは可能なのか
想定外の画像が採用されてしまい、対応を迷っている
テキスト検索結果に表示される画像はパブリッシャーからの入力なしに選択されているため、できることはない
Googleサイトが検索結果に表示されない
Googleサイトを自然検索でも表示されるようにするには何をすればよいのか
検索流入だけに頼らずに、様々な流入経路を検討し、サイトを知ってもらうようにする
うまくいっている施策から伸ばしてみてはどうか
長期的なオンラインプレゼンスが必要であれば独自ドメインに移行するのも手である
一瞬でもリダイレクト元URLを表示しない
リダイレクト元URLを検索結果画面に見せたくない場合、サーチコンソールでURL削除してよいのか
リダイレクトターゲットまで表示されなくなるため推奨しない
時間がかかることを理解いただきたい
特定キーワードでの検索結果が落ちた
検索パフォーマンスでは2~3位だが、シークレットモードでは数ページ以降にようやく表示される
このケースでは標準的なランキング変動で、技術的な問題が発生しているようには見受けられなかった
特にアドバイスできることはなく、引き続きよいコンテンツを作成してほしい
クロスドメイン設定と検索エンジン
2つの別ドメインサイトをクロスドメイン設定する場合、あくまでアナリティクス側の話であって、検索ロボットでは別ドメインとして認識されるのか
その通り
ハッキングされたコンテンツの対応
マルウェアに感染してしまった
サイトの表面上は破壊されていないが、Googleの検索結果に出てくるリンク先がリダイレクトで変更され別のサイトに飛ばされてしまうものだった
復旧後もサイト上にないクエリで検索されており、404ページへの着地が確認されている
このまま徐々に改善されるのか
このケースでは日本語キーワードハックという手法で、ハッキングされたページを大量にインジェクトされた模様
現在はサイト側で削除後404対応済みであるため、このまま待ってほしい
参考:日本語キーワードハック(英語記事)
https://web.dev/fixing-the-japanese-keyword-hack
リンク付きの紹介はリンクスパム扱いになるか
自社の商品やサービスについて感想を書いてくれたサイトをnofollowなしのリンク付きで紹介するとスパム扱いになるか
一般的に、検索結果を操作するためか、ユーザーを助けるためなのか、で判断している
後者なら素晴らしいことなので問題ない
nofollowの実装方法
rel=”nofollow”とcontent=”nofollow”は違いがあるのか
aタグのnofollowは単一のリンクに適用され、meta robots contentのnofollowはページ上のすべてのaタグに適用される
Search consoleのセキュリティ警告への対応
次のような問題にどう対処すればよいのか?
・サーチコンソールで、あるeTLD+1サブドメインで登録している複数のプロパティに複数のプロパティにセキュリティ警告が来ている
・内容はフィッシングの可能性を検出など
・どのプロパティもURLの例が「該当なし」
・サーチコンソールのメッセージとしてはセキュリティ警告は届いていない
一般的でないダウンロードのメッセージの場合、レビューをリクエストするとフラグが解除されたりURLが返されたりする
フィッシングの場合、関連するすべてのホスト名に対してセーフブラウジングAPIを使用することで特定のURLを取得できることがある
サーチコンソールレポートの数字がおかしい
サーチコンソールのジョブのリスティングでクリック数と表示回数の数値が全く同じになる
レポートに大量にフィルタがかけられていることにより、集計の問題が発生している可能性がある
データがフィルタリングされていると、奇妙な動作が発生する可能性がある
参考:検索パフォーマンス レポートのデータの不一致
検索結果に正しい商品情報が反映されない
Googlebotをサイト側のbot管理で検知したため、captcha画面を返したために正しい商品情報が反映されない
復旧済みなのでクロール情報を上書きしたい
情報が更新されるのを待つほかない
FAQリッチリザルト検索結果の急落
4/6頃からFAQリッチリザルトの表示回数・クリック数が大幅に減少している
公式の見解を聞きたい
検索結果は時間とともに変化していく
検索結果に期待を寄せてもらえているのはありがたく、Googleは検索結果を提供する方法をテストしてよりよいプロダクトに改善する努力をする必要がある
今後も仕様変更や見え方の変化は起こり得る
検索結果上のサイト名を指定したい
親ディレクトリに対して独立したサブディレクトリのサイトの場合にサイト名を意図的に変更できるか
ガイドラインにサポートされている例、サポートされない例が記載されているので参考にしてほしい
また、担当チームにフィードバックした
動画コンテンツへの検索流入比率が増えた
YouTubeコンテンツのトラフィックソースにおいて、Google検索からの流入比率が飛躍的にアップした
仕様変更があったのか
時期がわからず、システムに問題があったのかなどを確認できなかった
トラフィックの変動は発生する可能性があり、webは動的な場所で検索結果はそれを反映しているにすぎず、現象を説明できない場合は多々ある
動画に関するガイドラインや推奨事項は変更されていない
ユーザーの役立つ情報を発信してほしい
ページエクスペリエンスは不要なのか
ページエクスペリエンスやモバイルフレンドリーなどがランキングシグナルから除外されたと聞いた
SEO観点では不要なのか
Our guidance on page experience is here, as we shared last week along with our blog post:https://t.co/My7bdcBhwS
It does *not* say page experience is somehow "retired" or that people should ignore things like Core Web Vitals or being mobile-friendly. The opposite. It says if… pic.twitter.com/KkjRklCmnH
— Google SearchLiaison (@searchliaison) April 28, 2023
Googleはこれらのシグナルを引き続き気にする
全て完了すればすぐにランキング上位につながるようなリストを見ているわけではなく、全体的に考えなければならないことが多くある
シグナルから外れたといって不要ということではない
身に覚えのないURLでスパムページが生成
サイトで動的にURLを生成してページを表示しているが、パラメータの内容が中国語に書き換えられて大量にページを生成されている
参照元のドメインは量産された、スパムだと確信できるようなサイトであった
noindex処理されていて影響はなく、リンク否認も行っているが根絶する方法はあるのか
リンクが無関係でサイトが応答しない場合特に問題ない
一般的なスパム手法であり、noindexは問題を防ぐための正しい方法である
おわりに
次回は6月中旬に実施予定とのことです。
過去の動画一覧
http://goo.gl/6EDi7q
Gogole検索オフィスアワーへの質問フォーム
http://goo.gle/3nKiR6K
前回のオフィスアワーまとめ
Googleポリシーオフィスアワーまとめ(2023年2月9日)
過去のオフィスアワーまとめ一覧
https://www.sakurasaku-marketing.co.jp/labo/blog-tags/webmaster-office-hour