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Google検索オフィスアワーまとめ(2024年5月30日)

2024年7月26日

ねぎお社長 (根岸雅之)

Googleのオンラインイベントである、Google検索オフィスアワーのまとめ記事です。
5月30日にGoogle検索オフィスアワーが開催されました。

今回はプロダクトエキスパートによる「URL削除ツール」の解説と、毎回行われている質疑応答セッションという2本立ての内容で実施されました。

この記事では各セッションの要点をまとめています。

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最新情報

GoogleのAI検索(SGE)について

元ブログ「Generative AI in Search: Let Google do the searching for you」
https://blog.google/products/search/generative-ai-google-search-may-2024/

SGEがAI Overviewにリブランディングされたという話。
現時点では米国ユーザーに向けた展開のものだが、今後の展望などもブログ上で展開されているので、ぜひ読んでもらいたい。

【スペシャル企画】URL削除ツールの使い方

サーチコンソールの「URL削除ツール」の使い方について、Google検索セントラルのプロダクトエキスパートである伊藤さん・岡さんが解説されています。

「URL削除ツール」は実際にページや画像を削除するものではなく、誤って使う人も多いが、ページが(意図せず)検索結果に表示されなくなることもあるツールです。
どのようなケースで使うのが正しいのか、使う際の注意点について解説しています。

削除ツールで使える機能

  • 1.一時的な削除
  • 2.古いコンテンツ
  • 3.セーフサーチフィルタリング

機能としては3つあるが、役割は大きく「URLの一時的な削除」と「ユーザーからのレポート」の2つに分かれる

「一時的な削除」のおもな用途

Googleは2つのリクエスト方法を用意している

1.URLを一時的に削除する

主な使用例:会社の機密情報を誤って公開し、インデックスされてしまった時に使う

→遅くとも1日以内に検索結果から非表示になる
ただし、完全に削除されるわけではなく6ヶ月経つとまた検索結果に戻ってしまうので、その間に何らかのアクションを考える必要がある

2.キャッシュされたURLを消去する

主な使用例:ページを更新してもスニペットに古い情報が残ったままのとき

→スニペットが空になる

「一時的な削除」の使い方

1.サーチコンソールの「削除」タブからアクセス

フル権限またはオーナー権限がないと使えないので要注意

2.削除したいURLを入れる

注意点は以下の通り

  • 文字列は完全一致であることが必要
  • 検索結果に出てきたURLを必ず入れる
  • PCとモバイルでURLを分けている場合は、両方のURLを入れないと消えない
  • パラメータ付きのURLの場合、計測パラメータはその部分だけ除外するのが望ましい
  • #などのアンカーリンクも除外したうえで入力する

3.削除するURLの対象を細かく指定する

・該当するURLのみを削除

実際は4つのバージョンが消える点に注意

  • https://www.example.com/削除
  • https://example.com/削除
  • http://www.example.com/削除
  • http://example.com/削除

・このプレフィックスで始まるURLを削除
特定のディレクトリ配下のものをすべて削除するときに使う
example.comでリクエストをかけてしまうと、配下すべてのURLが消えて流入がゼロになるので、事情がない限りやらないことを推奨。注意表示はちゃんと出てくるとのこと。

4.リクエストの送信

リクエストボタンを押下後、送信されたリクエストの一覧が見られるので、ステータスを確認する

削除ツールのよくある誤用パターン

1.URLの正規化

正規ページでないURLを削除ツールで削除してしまう

例:SSL化の際、いらなくなったhttpのサイトを削除ツールで消してしまう
→SSL化した後のhtppsの正規ページまで削除されてしまうため、注意が必要

正しい対応例:rel=”canonical” link要素またはリダイレクトで対応する

2.サイトの移転

サイトを移転した際、旧サイトを削除ツールで削除してしまう

正しい対応例:旧サイトから新サイトへリダイレクトする

サイト移転時の推奨事項「リダイレクトの解説」もぜひ参照してもらいたい
https://support.google.com/webmasters/community-guide/264351693?hl=ja

3.URLの完全削除

特定のURLを削除ツールで削除してしまう

正しい対応例→サイト上のコンテンツを削除するなど

※完全削除の1プロセスとして使用するのはOK。緊急的に削除ツールを使用し、その後の対応はURLをユーザーにどう見せたいかによって決める。

具体例

  • すべてのユーザーにページを見せたくない→サーバーから削除
  • 特定のユーザーのみに見せたい→パスワードをかける
  • 検索結果に出したくない→noindexタグをつける、robot.txtでブロックする

4.サイトをゼロから再スタート

例:手動対策をされたので、サイトをクリアして一新したい場合などに削除ツールを使って削除する

正しい対応例:Googleに対して再審査リクエストを行う

その他の誤用パターンについては、公式ドキュメントを参照。
https://support.google.com/webmasters/answer/9689846?hl=ja

古いコンテンツの更新ツールとは

削除ツールがサイトの所有者向けのツールなのに対し、古いコンテンツの更新ツールはサイトを所有していない第三者向けのツールである。

古いコンテンツの更新ツールはどんなものなのか、公式ドキュメントより引用。

古いコンテンツの更新ツールを使って、存在しなくなったページや画像、重要なコンテンツや機密性の高いコンテンツが削除されたページの検索結果を更新するよう Google にリクエストできます。

具体的な使用例
・第三者のサイトに、自分に関する事実でないことが実名で書かれてしまった。

→サイトの方で対応はしてもらったが、スニペットなどにまだ残ってしまっている時に使う

古いコンテンツ更新ツールの使用方法

1.「新しいリクエスト」ボタンを押し、古いコンテンツの削除ツールを使用する理由を選択

古いコンテンツの更新ツールを使う場合は、一番上の「変更したWebページに関するGoogleの古い検索結果を更新するため」を選択する

※「所有するWebページに関するGoogleの古い検索結果を更新するため」を選ぶと、上述の削除ツールに遷移する

2.ページ、もしくは画像のURLを入力する

ページが存在している場合はアラートが出るので、現在公開されているバージョンには表示されていない単語を入力し、コンテンツが古いことを証明する必要がある。

3.リクエストを送信

送信後、リクエスト一覧でステータスを確認する。リクエストをキャンセルすることも可能。

【まとめ】削除ツールと古いコンテンツの更新ツールの違いについて

表形式で、以下のように解説されています。

削除ツール古いコンテンツの更新ツール
利用目的ページや画像を検索結果から一定期間削除したい場合
または既に削除済みのコンテンツが検索結果に残っている場合
ページや画像がウェブ上に存在しない
または現在のページや画像と大幅に異なるのに、古い検索結果がまだ表示されており、検索結果を更新したい場合
ページ画像の状態存在する場合も、削除済みでも可存在しない、または更新済み
検索結果からの削除期間180日間
利用条件Search Consoleでプロパティを所有している必要があるウェブサイトを所有していない
その他・リクエストが承認されるとは限らない
・承認までの時間は(通常)長くて1日程度
・リクエストが承認されるとは限らない
・承認までの時間は数日かかることがある
・個人情報や法的な問題がある場合は、代わりに法的要請で送信

※動画内のスライドをもとに記載

ほかにも、ケースによってさまざまな削除の方法があるので参考にしてもらいたい

Googleサービスポリシーに違反している場合、法的な理由でコンテンツを報告
https://support.google.com/legal/troubleshooter/1114905?hl=ja

著作権を侵害している場合、著作権侵害による削除通知(DMCA)を送信
https://reportcontent.google.com/forms/dmca_search?hl=ja

個人情報が掲載されている場合、削除リクエストを送信
https://support.google.com/websearch/troubleshooter/3111061?hl=ja

検索Q&A

低品質と判定されそうなページの扱い

Q.あるページで記事が登録されると、紐づいた記事がコンテンツに登録されていく仕組みになっている。
記事が紐づくまでコンテンツが空の状態になるが、noindexや404など、行うべき適切な処理はあるのか

br<>また、処理をした以降に記事が登録されたら、上記で処理した記述を外すことになるが、それは問題ないか

A.ユーザーにとってどのような情報が役に立つかを考えてみてもよい
例えば著者ページを作るのではあれば、どのような人かという紹介文があると良い
単純に、自分が読者になったときにどういう内容であってほしいかが大事。

MFI移行後のデスクトップページの評価

Q.スマートフォンではしっかり作り込んでいて、PCであまり作り込めていなくて表示に差異があるケースでは、どのように評価判定されるのか

A.実装・作り込みの程度によって変わってくるので、明確に回答するのは難しい
MFIに関しては、公式ドキュメントでおすすめの方法として紹介しているので参照してほしい
https://developers.google.com/search/docs/crawling-indexing/mobile/mobile-sites-mobile-first-indexing?hl=ja

周期的に検索順位の上下を繰り返すページ

Q.特定の改装ページで、月初めに下落し、月半ばに元に戻るという、周期的な検索順位の上下を繰り返している。
https://developers.google.com/search/docs/monitor-debug/debugging-search-traffic-drops?hl=ja
上記記事によれば不具合が当てはまるようだが、不具合によるものなのか、それともアルゴリズムによるものか

A.このケースでは、クエリに周期性があり、トラフィックがほぼ毎週上下しているように見えた。
大前提としてランキングは安定的なものではなく、バグがなくても順位が変動することはありえる
オーガニック検索のトラフィックが減少する原因はいくつかあって、サイトに何がおきたかを正確に把握することは簡単ではない。
公式ドキュメントでは、Search Console のパフォーマンスレポートと Googleトレンドを使用して検索トラフィックが減少する原因を説明しているので、ぜひ参考にしてほしい

サイトの評判の不正使用①

Q.最近、アフィリエイトのためだけに「co.jp」ドメインを取得するケースが増えている。
サイトの不正使用に該当するか微妙なラインだと思うが、Googleはどう考えているのか?

A.スパムに関するポリシーにもあるように、以下の状態を指す。

サイト評判の不正使用とは、ファーストパーティの監督や関与がほとんどまたはまったくない状態で、サードパーティのページを公開すること

つまりドメインに関係するものではないが、疑わしい場合はスパム報告から報告してほしい

サイトの評判の不正使用②

Q.あるサイトAは、別のサイトBに対してシステムの提供を行っている。サイトAのランキングシグナルを利用して、検索ランキングを操作するような意図はなく、サイトBに提供したシステムのページCはnoindexとしている。
またサイトB及びページCからはサイトAへのリンク(follow属性)が貼られている。
サイトAはこのようなシステムの提供をサイトBのみならず多数の他サイトに行っていて、すべて同じような状況になっている。

このような場合、サイトの評判の不正使用が疑われるのか

A.コンテンツをホストしているサイトがページでnoindexを使用している場合は、Googleのポリシーに準拠している。

スパムポリシー: 「期限切れドメイン」の定義

Q.スパムポリシーのうち、「期限切れドメインの不正利用」において「不正」とみなされる基準について詳しく解説してほしい

例えば、「商品名とある企業が過去に使っていたドメイン名が一致しており、ブランディングのためにドメインを取得したい」という場合は、どのように判断されるのか?

Q.質問の仕方を変えて、「なぜそのドメイン名を購入したのか」を考えてみて欲しい。
「そのドメインは以前ランキングが良かったから」という理由であれば間違っているケースだと思われる。
スパマーにとって有益な情報になってしまうだけでなく、ユーザーに混乱を与えてしまうため、「どのような場合に不正と判断されるか」というのは、スパムポリシーで文書化された内容以上の具体的な基準は言及を控えたい。

スパムポリシー: サイト評判の不正利用

Q.スパムレポートには「サイト評判の不正利用」項目がないが、今後追加されるのか。それとも別の項目で報告をすべきか

A.フィードバック担当のチームに共有済み。

クロールの統計情報「その他のエージェントタイプ」

Q.サーチコンソールの「クロールの統計情報」>「Googlebotタイプ別」において、「その他のエージェントタイプ」の数が突然増加し、継続するケースがある。

ドキュメントを見ても「その他のGoogleクローラー」としか書かれていないが、例えばどのようなものが該当するのか、また、極端な増減があったときの対策ポイントなどを教えて欲しい

A.「その他のGoogleクローラー」のクロール数を減らしたいのであれば、GoogleOtherなどのカテゴリに該当する可能性のあるbotを、robots.txtで制限することをおすすめする

Google 画像検索でインデックスさせない方法

Q.Googleの画像検索に自サイトの画像を表示させないようにしたい。
robots.txtやHTTPヘッダーで画像をインデックスさせない方法を採用することで、通常のGoogle検索でリッチスニペットのサムネイル画像も表示されなくなってしまうのか

また、リッチスニペットにサムネイル画像を指定しておけば、Googleの画像クローラーを拒否してもリッチスニペットにサムネイルは表示されるのか

A.ターゲットを分けて画像インデックスさせるようなことは現状できない

WebP 画像への Search Console レポート

Q.Webページのコンテンツとして表示し、構造化データのimageプロパティでもマークアップしている、WebPの画像ファイルそのものが、サーチコンソールで「クロール済み-インデックス未登録」とレポートされた。対処が必要か?

そもそもウェブ検索と画像検索のインデックスは別物なのか?

A.このような現象は、Googleが画像をクロールする際の設定が古い場合に発生する可能性がある
画像のMIMEタイプがimage/webPで返されていれば、サーチコンソールのメッセージは無視してよい

また、Web検索と画像検索は、ある意味で別々のインデックスがある

sitemap.xml の lastmod

Q.lastmodにはしい日時を入れるべきで、ページが更新されていないのにクロールさせようとしてlastmodをむやみやたらと使うと、Googleはlastmodを信用しなくなるおちう話を目にした。

もし一度lastmodを信用しないと判断されてしまったら、今後ずっとlastmodを無視されるようになるのか?挽回方法はないか

A.もしlastmodを正確に使えるようになれば、最終的には再び信頼するようになる

バリエーションの構造化データ

Q.推奨プロパティの中に、「VariesBy」があるが、もしこれを実装する場合、適用可能なのは
①対象商品のバリエーション要素に部分的に一致
②対象商品のバリエーション要素と完全一致
どちらのパターンと考えればよいか

A.オプションのパラメータなので、色々試してみて繰り返し実行してみるとよい

おわりに

次回は6/27に実施予定とのことです。

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執筆者 / 監修者

サクラサクマーケティング
株式会社

取締役 社長

ねぎお社長 (根岸雅之)

ねぎお社長 (根岸雅之)イラスト

サクラサクマーケティング株式会社 取締役社長 COO

1980年生まれ 大学卒業後、一貫して、広告・マーケティング業界に身を置く。2006年にSEM コンサルタントとして、インターネット総合代理店、株式会社オプトに入社。リスティング、ディスプレイ広告の運用から、SEOの施策提案など主にキーワードマーケティング領域に特化した業務に従事。同年10月に株式会社ブルトア(現サクラサクマーケティング株式会社)に転職。入社後は、営業をはじめ、SEOコンサルティング、新規事業開発、自社マーケ、人事、財務と幅広い領域を経験し、営業部長、執行役員、取締役と経て、2015 年に社名変更とともに取締役社長に就任。

SEOコンサルタントとして大規模サイトから新規サイトまで、売上向上に繋がるコンサルティングを武器に200サイト以上の実績。2023年には『なぜほとんどコンテンツマーケティングは失敗に終わるのか?』を執筆。ねぎお社長のSEOチャンネルをはじめ、YouTube、メルマガ、SNを通じて積極的に情報発信。

◇ 出版書籍

◇ 情報発信

◇ 掲載メディア

◇ 共催セミナー歴

  • オウンドメディアの成功事例とSEOを支える運用型広告の活用
  • 今日から始められるWebマーケティング~コンテンツマーケティングとGoogle マイビジネス~
  • GMO TECH × サクラサク共催セミナー~テクニカルSEOとコンテンツマーケ~
  • リモート環境下においても売上・利益が成長し続ける組織創りと営業戦略

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