Googleのオンラインイベントである、Google検索オフィスアワーのまとめ記事です。
2月27日にGoogle検索オフィスアワーが開催されました。
あんなさん(@piropiroanna)による最新情報や質問への回答内容をまとめました。
Googleからのお知らせ
今回は特になしとのこと。
検索Q&A
メタディスクリプションは一意であるべきか?
Google検索セントラルでは、メインのホームページや他の総合ページにはサイトの説明を使用し、その他の部分では各ページの説明を使用するとある。
メタディスクリプションタグはページごとに固有の情報にすべきだが、ホームページと他の同種のページなど一定の条件では同一のディスクリプションを使用しても問題ないか?
問題ない場合、日次別の記事一覧ページもサイトの説明ディスクリプションを使用しても良いか?
メタディスクリプションは一定である必要はない。
「検索結果のスニペットを管理する」のドキュメントにある通り。
サイト上のページごとに固有の説明を作成することが推奨されるけれども、全てのページに個別の説明を作成する余裕がない場合でも、コンテンツに優先順位をつけ、少なくともホームページや人気のあるページのような重要なURLに対しては説明を作成するのが良いとのこと。
また、サイト管理者はメタディスクリプションを空のままにすることもできる。
URL検査ツールの結果から修正の必要性があるかどうか
Search ConsoleのURL検査ツールで、HTMLは通常に取得されているにもかかわらず、スクリーンショットにはページの背景色のみが表示され、コンテンツが確認できないという事象が発生している。
サイトはSPA(シングルページアプリケーション)で構築されており、この状況が継続的に発生中。
スクリーンショットでもコンテンツが確認できるよう解決策を検討しているが、その方向性に問題がないか?
今回のケースでは修正が必要。当該のサイトではテストツールを使用したところ500エラーが返されていたので、設定に問題があるとのこと。
海外からアクセスした場合に「このサービスはお住まいの地域からはご利用になれません」というメッセージとともに、特定のページにリダイレクトされる設定になっていた。
このような設定は、誤ってGooglebotをブロックしてしまう可能性があるため、一般的には推奨されないので、見直しを推奨する。
Ajax非同期処理の部分をクロールするかどうか
Ajaxで非同期処理で呼び出している箇所のコンテンツをGoogleのクローラーがクロールしてくれているかどうかを知りたい。
Search ConsoleのURL検査からクロール済みのページを表示し、HTMLを確認すると非同期処理の箇所の要素が抜けているため、クロールされていないのではないかと考えている。
GoogleではレンダリングにもAjaxを使用しており、非常によく使用されている。
ただ今回のケースでは、ページの一部が非常にゆっくりと読み込まれているため、システムはページの読み込みが完了したと判断していると考えられる。
そのため、ページの高速化を検討することをおすすめする。
サイトトップがインデックス登録されない
サイトトップがインデックス登録されない。
ライブテストの結果はレンダリングされているにもかかわらず、インデックス登録が不安定な状態。
サイトは基本的にサーバーサイドレンダリング(SSR)で構築されている。
提示された2つのサイトのうち、1つ目のサイトは検索結果に表示されており、インデックス登録されているように見受けられた。
もう1つのサイトについては、「お手数ですが、しばらく経ってからもう一度お試しください」というメッセージが出ており、ソフト404エラーが生じている様子だった。
サービスが不安定な時期があったのかもしれないので、社内のエンジニアやサイト構築メンバーに確認してもらうのが良いとのこと。
身に覚えのないリダイレクト
Search ConsoleでWordPressのページ内の投稿ページが「ページがリダイレクトされています」となっており、インデックス登録されていないとなっているが、これらのページ登録済みのところでも確認でき、は正常にインデックスに登録されていた。
また、「ページエクスペリエンス」によればHTTPSでも正常に配信されているようだった。
特定の検索ワードでGoogle検索をすると、リダイレクトによりインデックスされていないはずのページが検索結果に表示される。
提示されたページには、URLの最後にスラッシュがあるバージョンとないバージョンの2つが存在しており、スラッシュがないバージョンから、スラッシュがあるバージョンへのリダイレクトが設定されている模様だった。
このような設定は、使用しているプラットフォームやテンプレートの仕様によるものかもしれないとのこと。
一般的に、URL末尾のスラッシュの有無はそれぞれ別々のURLであるということを認識しておく必要がある。
一見同じURLに見えても、技術的にはスラッシュの有無で異なるため、別々にリストされるのは普通のこと。
このままの状態でも特に問題はなく、URL検査ツールを使用すると、URLが見つかった場所を確認できるほか、自分のサイト内のリンクを修正することも可能。
これらの作業は必須ではないが、レポートを整理したい場合に実施すると良いだろうとのこと。
検索をより親しみやすくする取り組み
Google検索のゲーム、Wii用の「安藤ケンサク」の発売から15年近く経つが、リメイクや続編の制作予定はあるか?
安藤ケンサクでなくても、検索をより親しみやすくするための取り組みが今後何かあるか?
Googleはこのゲームを直接提供しているわけではないため、コメントする立場にない。
(※あんなさんはここで初めてそのようなゲームがあることを知り、Google検索チーム内部でも知らなかった人が多いとのこと。)
Googleは、検索をより親しみやすく感じてもらえるように日々チームで検討している。
従来の文字ばかりのドキュメントに加え、分かりやすい漫画コンテンツを作成する試みを進めている。
検索に馴染みのない人にも、Google検索の担当者がどのような点を重視し、どのような仕事をしているのかを知ってもらうことを目的としている。
流行のフォーマットなどに関してなにかあれば、ハッシュタグを通じて共有してほしいとのこと。
年齢確認ページの取り扱い
リッチリザルトテストツールで年齢認証ページのあるページのURLを入力したところ、「アイテムが検出されませんでした」という結果が表示される。
おそらく、構造化データのない年齢認証のページが間に入っているために、そのページをチェックするためだと考えられるが、年齢認証のページに構造化データを追加するべきか?
公式ドキュメント「Googlebotが年齢確認なしでクロールできるようにする」にガイダンスがあるので確認してほしい。
基本的には、Googlebotが年齢確認をせずにコンテンツをクロールできるようにする必要がある。
重複事業の記事をサブドメインで展開
ECサイトを複数のサブドメインで運用しており、サブドメイン間で事業が重複している場合がある。
事業が重複しているため、記事コンテンツも似通ったものになる。
あるサブドメインの記事コンテンツは検索1ページ目に表示されるものの、別のサブドメインの記事はなかなか1ページ目に表示されない。
同じドメイン内で上位を狙いたいキーワードに対応した記事がそれぞれある場合、一方のサブドメインの記事が上位表示されると、もう一方のサブドメインの記事は検索ランキングで上位表示されにくくなるのか?
今回提示されたサイトは本質的に別々のサイトなので順位は異なるが、Googleでは本質的に同じコンテンツを同じ検索結果に何度も表示することは意味がないと考えている。
「事業の価値をどこで提供するのが良いのか」という点に焦点を当てることを検討するのも良いのではないか、とのこと。
また、今回のケースでは両方のサブドメインが同じページにリダイレクトされている点が気になった。
意図的なものなのかどうかは不明なので、再度確認してみてほしい。
特定ディレクトリ配下を一気にdisallowを解除する
サービスのユーザー向けにプロフィールページがあり、現在Disallowでクローラをブロックしている。
今後の方針として、別ドメイン内にあるプロフィールをクロールさせたいため、Disallowを解除したいと考えている。
ただしこれらのページは数が多いため、一気に解除した場合に相互リンクが大量に増え、スパムと誤認される可能性があるのではないか?
下記のように段階的に対応していくことでリスクヘッジをすることは可能か?
Disallow: /profile/general/0*
Disallow: /profile/general/1*
今回のケースではリンクの問題ではなく、クロールの問題であると考えられる。
したがって、段階的に施策を実行しても特に問題はない
ただし、robots.txtは大文字と小文字を区別する点に注意して実装する必要があるとのこと。
Googleサーチコンソールのデータ変動
最近Googleサーチコンソールにおいて表示回数のデータに大きな変動が見られ、特に2025年1月16日頃から急激に減少している。
Googleトレンドで見る検索キーワードは前年比を超えているにもかかわらず、サーチコンソール側では平均順位・CTRともに前年比を超えているものの、表示回数が前年割れの傾向にある。
この原因として、Google検索結果の仕様変更や、順位取得ツールへのアクセスが困難になったことが影響しているのではないかと推測している。
そこで、2025年1月16日前後にGoogleサーチコンソールの計測定義に変更があったかどうか?
また、もし変更があった場合に、その要因についての見解や今後の動向に関する予測について知りたい
サーチコンソールのデータについて、Googleから特に言及したいことがある場合には、グラフに注釈をつけたり、データ異常ページにエントリーを追加するようにしている。一般的な話として、いかなるサイトであっても多少の変動や、場合によっては大幅な変動が生じることはあり得る。
具体的なサイトの状況を確認したところ、1月16日のピンポイントではなく、より広い範囲でパフォーマンスを確認した結果、多少もしくは大幅な変動があったように感じられた。
おわりに
次回は3/27に実施予定とのことです。
過去の動画一覧
http://goo.gl/6EDi7q
Gogole検索オフィスアワーへの質問フォーム
http://goo.gle/3nKiR6K
前回のオフィスアワーまとめ
Google検索オフィスアワーまとめ(2025年1月30日)
過去のオフィスアワーまとめ一覧
https://www.sakurasaku-marketing.co.jp/labo/blogs/tag/google検索オフィスアワー