Googleのオンラインイベントである、Google検索オフィスアワーのまとめ記事です。
3月27日にGoogle検索オフィスアワーが開催されました。
あんなさん(@piropiroanna)による最新情報や質問への回答内容をまとめています。
また、今回は後半でGoogle検索セントラルの「プロダクトエキスパートプログラム」についての紹介もあります。
Googleからのお知らせ
ロボットに関する復習
ロボットに関する復習: 新シリーズの開始
ロボットに関する復習 : robots.txt – マシンがウェブサイトを探索する方法を柔軟に制御する方法
ロボットに関する復習: ページレベルの粒度
robots.txtやrobots メタタグ、およびそれらの管理機能についてよく質問を受けることを受けて、過去にもオフィスアワーで何度も取り上げられてきたロボットに関する内容を改めてまとめたもの。
この機会に復習し、今後の取り組みの参考にしてほしい。
Get Ready for Search Central Live Asia Pacific 2025
https://developers.google.com/search/blog/2025/03/search-central-live-deep-dive-apac-2025?hl=ja
Search Central Live A-PAC 2025 が開催予定とのこと。
特に第4四半期の初めには、中国語と日本語を話す視聴者向けにサーチセントラルライブが開催される予定。
イベントの日付や場所は今年後半、イベントの数週間前に発表される見込み。
検索Q&A
新規ユーザーのアクセス減少
社内IPを除外していて、毎週400前後新規ユーザーが検索されている。
広告運用を停止し、アクセスが減ったことで発覚したのですが、元々認知度も低いため正しく計測されていないのではと思った。
一度使用している端末のIPアドレスを調べたところ、GoogleのプロキシのようなIPアドレスが表示されていた。
この場合レポートに影響を及ぼすことはありますか。また対策は可能か。
アクセス解析に関する内容なので、Googleアナリティクスのフォーラムで質問することを推奨する。
もし質問の意図にGoogleのクローラーの挙動も含まれているのであれば、ブロックリストから該当のIPアドレスのブロックを解除することで、クローラーが再びアクセスするようになる可能性がある。
ただし、問題となっているIPアドレスがレポートに影響を与えている場合、ブロックを解除したとしても、その影響は引き続き残るとのこと。
サイト内で生成されていないスパムURL
Googlebotは、私のウェブサイトで生成されていないURLをクロールするのか?
この場合もGooglebotはURLをクロールする。
その特徴として、Googlebotはインターネットで見つけたURLをクロールするが、GoogleがURLを偽造する(注:勝手にURLを生成するという意味だと思われます)ことはない。
もし一部のURLをクロールさせたくない場合は、robots.txtを使用するのがいい。
各種ツールのデータの不一致
ディスカバーからの流入はGA4にてダイレクトとして分類されるという情報が多く見られる。
しかし、サーチコンソール(SC)のクリック数を1万とした場合、GAのセッションがorganic 5000、Direct5000と約半分ずつになるような結果が見られた。
ディスカバーからの流入は全てがダイレクトになるのではなく、一部オーガニックとして計測されるのか?
サーチコンソールとGoogleアナリティクスは異なるツールであり、指標もそしてその定義も異なる。
詳しい内容に関しては、Googleアナリティクスとサーチコンソールのデータの不一致についてのドキュメントを確認してみると良いとのこと。
サイトがインデックスされない
SEO担当者として弁護士ポータルサイトを運営。リリース時エンジニアのミスで事務所ページ全てにnoindex設定。修正後も事務所ページのクロールとインデックスが進まない。
一方、記事ページなどは短期間でインデックスされ、URL検査からの手動リクエストはすぐにインデックスされる。
サイト情報が提供されていたので確認したところ、該当のサイトは問題なく登録されており、ページが検索結果に表示されているようだった。
Googleが変更内容を取得し認識するまでには時間がかかることがある。
また、サイトのセクションによってクロール速度が異なる場合があることも考慮する必要があるとのこと。
ページソース内のエンコード処理
サーチコンソールのURL検査からソースコードを取得したところ、ソースコードの一部が特殊文字に変換されていた。
例:<div>→<div>
このように特殊文字が混じっていた場合、なにかデメリットはあるか?
このようなエンコードが入るケースは実装方法によって起こり得るが、一般的には特に問題ないとのこと。
PDFファイルをクロール対象外にしたい
自社サイト内のPDFファイルをクロール対象外にしたいと考えている。
PDFファイルであるためnoindexタグは使用できないほか、事情によりX-Robots-Tagを記述する方法も取れない。PDFファイルを開く際にパスワードをかけることはしたくない。
robots.txt に記述する方法を試したところ、Googleから「robots.txtによりブロックされましたがインデックスに登録しました」というアラートが届いた。
このアラートの意味は、以下のどちらであるか?
A:インデックスには登録したが、robots.txt でブロックされているため、今後検索結果には表示されない。
B:インデックスはされているので、いつ検索結果に表示されるかは分からない。
アラートの意味としてはAの「インデックスには登録したけど、ロボットテキストでブロックされているから、今後検索結果には表示されません」が該当する。
PDFファイルのクロール除外に関するベストプラクティスは、一般的にはX-Robots-Tagヘッダーにnoindexを含めること。
その方法が取れない場合にrobots.txtを使用することになる。
検索結果のサイト名表示
ある商品カテゴリーに特化したECサイトを運営しており、事業戦略に基づきサイト名を変更した。
検索結果のサイト名に新しいサイト名が表示されることを期待しているが、現状では意図した通りになっていない。何か対応方法があるかを知りたい。
検索に対してサイト名を指定する方法に関する公式ドキュメントを参照してほしい。
サイト名を更新する際には時間がかかるため、しばらく様子を見てほしいとのこと。
サービス名が似たサイトの関連する質問に表示
運営しているサイトのサービス名が大手サイトと似ているため、検索結果の「関連する質問」という項目で問題が起きている。
具体的には、大手サイトのサービス名に続けて「問い合わせ」と検索すると、本来表示されるべき大手サイトの問い合わせ先ではなく、自社の会社のサービス問い合わせ先が表示されてしまう。
そのため、全く関係のない電話がかかってきてしまう。
フィードバックは行っているが、一向に改善されないので、何かこちら側でできる対策はないかを知りたい。
フィードバックを送っているにも関わらず改善が見られないことについて、申し訳ないとのこと。
検索チーム内で議論した結果、同様のサービス名を持つサイトが複数存在する場合、コメントできることは以下の2点となる。
1.他のビジネスに似た名前は選ばないのが良いとのこと。これは検索に限らず、一般的なビジネスにおける注意点であり、ビジネスを立ち上げる前に競合他社の調査を念入りに行うべき
2.最終的には、これらが似ているけれども異なるサービスであることがGoogle検索にも理解され、問題が解決される可能性がある。しかし、そうならない可能性もある。
公開URLテストなど一部機能が実行できない
サーチコンソールの公開 URL テスト及びインデックスのリクエストが実行できない状態が続いている。
実行回数の制限に達しているのか、あるいはサイトに問題があるのか原因を特定できていない状況である。対策の方向性について教えてほしい。
サーチコンソールに関連するチームに確認したところ、最近このような現象(機能が実行できない不具合)は発生していないとのこと。
今一度それらの機能を試してみて、もし引き続き問題が発生するようであれば、また連絡してほしい。
サイトがアダルト判定を受ける条件の詳細
担当しているメンズエステサイトがアダルト判定を受けている。
コラムページを別ドメインに移管したことで判定は解除されたが、再びアダルト判定を受けている状況である。
Googleのページを確認しても、判定条件に該当するコンテンツの詳細は記載されておらず、推測に基づいて修正と再審査リクエストを行っている。
アダルト判定を受ける条件に関して、より詳細な情報を公開してもらうことは可能かどうか?
同様のフィードバックやコメントは過去にも寄せられているが、既存のドキュメントに記載されている以上の詳細な状況を提供することはできないとのこと。
サイト上の他のコンテンツと組み合わせて、性的な意味を持つ可能性のある用語がないかどうかを確認してほしい。
今回のケースはセーフサーチに関連する問題であると考えられるため、以下の2つの公式ドキュメントを参照してほしいとのこと。
セーフサーチとウェブサイト
Fix issues with SafeSearch
HTTPプロトコルだと閲覧できないサイト
HTTPSプロトコルでのみ閲覧でき、HTTPプロトコルだとエラーになり閲覧できないサイトは、SEOの観点から何か問題になることがあるか?
特に問題になることはないが、ユーザビリティの観点からは、好ましくない運用であると考えられる。
どのような人に届けたいコンテンツなのかなどを考慮しながら、方向性を決めるのが良いとのこと。
Google検索セントラル「プロダクトエキスパートプログラム」の紹介
今回のオフィスアワーでは、Google検索セントラルヘルプコミュニティのプロダクトエキスパートプログラムについて、実際にプロダクトエキスパートとしてご活躍されている鈴木謙一さん(@suzukik)と高野さん(@takano_seo)から紹介が行われました。
Google検索セントラル「プロダクトエキスパートプログラム」とは?
このプログラムは、Google が提供するヘルプ コミュニティ(各製品ごとにある)において、積極的に他のユーザーをサポートする経験豊富なユーザーを Google が認定する制度。
今回紹介するのは、「Google検索セントラル ヘルプコミュニティ」という、SEO関連のコミュニティで、サイト運営に関する質問を投稿する人が中心になる。
「プロダクトエキスパートプログラム」の特典
プロダクト エキスパートになると、以下のような特典やメリットがある。
・世界各国で開催されるプロダクトエキスパートサミットへの招待(昨年はインドで開催)
・Google オリジナルアイテムの提供
・Search Console の新機能のベータテストへの参加機会や事前アナウンス
・コミュニティ投稿専用ツール
・経験豊富な他のエキスパートとの交流。
・Google 社員とのつながり
・Googleのグッズがもらえる
などなど
プロダクトエキスパートになるには?
プロダクト エキスパートになるためには、まずオンラインでプログラムに登録し、関心のあるコミュニティ(今回は検索)で他のユーザーからの質問に積極的に回答するなどの貢献を行う。
他にも、学習コンテンツの作成、繰り返し投稿される問題やバグのコミュニティマネージャーへの報告、プログラムの宣伝活動など
プログラムにはブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ、ダイヤモンドというランクがあり、貢献度に応じてランクが上がっていく。
主な特典はシルバーランク以降で得られ、プロダクトエキスパートサミットへのリアル参加はプラチナランク以降が目安となっている。
今回紹介されたスライドでは、現プロダクトエキスパートの声が紹介されています。
コミュニティマネージャー 内藤咲子さんからのメッセージ
「経験豊富な先輩PEと交流できるプログラムに参加してみませんか?
隙間時間に人助けしながら学べて、記念品までもらえます??」
検索セントラルコミュニティのプロダクトエキスパートプログラムについて詳しくは、以下のサイトを参照してほしいとのこと。
2025年3月6日時点の情報だが、時々内容が変わることがあるので最新の情報もみてほしい。
Google検索セントラルコミュニティ
プロダクトエキスパートプログラムとは
プロダクトエキスパート公式サイト
Google’s Product Experts Program on YouTube
Google’s Product Experts Program on X
プロダクトエキスパートプログラムへの参加条件
プロダクトエキスパートプログラムへの参加条件は以下のようになっています。
・検索が好き
・SEOが好き
・人の役に立てると嬉しい
SEOやGoogle検索に関する深い知識は必ずしも必要なく、まずは自分に分かる範囲で他のユーザーを助ける気持ちが重要とのこと。
もし興味を持った方は、こちらから登録が可能となっています。
また、もし質問があればGoogle検索セントラルコミュニティにもぜひ投稿してほしいとのこと。
おわりに
次回は4/24に実施予定とのことです。
過去の動画一覧
http://goo.gl/6EDi7q
Gogole検索オフィスアワーへの質問フォーム
http://goo.gle/3nKiR6K
前回のオフィスアワーまとめ
Google検索オフィスアワーまとめ(2025年2月27日)
過去のオフィスアワーまとめ一覧
https://www.sakurasaku-marketing.co.jp/labo/blogs/tag/google検索オフィスアワー