運営しているサービスの終了や商品改定などをはじめ、どうしてもWebサイト内のページをGoogle検索結果に表示させたくない局面があるかもしれません。たとえWebサイト側で404エラー対応をしたとしても、Googleのクロールのタイミングによっては、しばらく検索結果上はページが残ってしまう可能性があります。
サーチコンソールには、Googleに対してインデックス削除をリクエストする機能が備わっています。削除手順と注意点を解説します。
方法① サーチコンソールの「URL削除ツール」を使用
URL削除ツールを使うと、所有しているプロパティ(サーチコンソールの管理単位)内のURLをページごとにGoogle検索結果から一時的に削除できます。
当然のことながら、所有していないサイトのURLは削除することはできません。
自分のサイトであっても、まずはサーチコンソールに登録しておく必要があるので、済んでいない場合は登録しておきましょう。
初心者でも簡単!サーチコンソールの登録・設定方法と使い方を徹底解説
URL削除ツールの詳しい使い方は「URL削除ツールの使い方と使用時の注意点」をご覧ください。
URL削除ツールを実行できるのは、管理者のみ
自分の権限は、サーチコンソールのメニュー「設定」>「ユーザーと権限」で確認できます。閲覧権限しかない場合は、サイトオーナーに管理者権限を付与してもらうか、サイトオーナーにツールの実行を依頼しましょう。
これは、ほかの人が所有するWebサイトのURLは削除できないことをも意味しますが、特別なケースでは削除申請ができることがあります。
その場合の方法については後述の③の方法を確認してください。
削除はURL単位に行なう
URL削除ツールは、URLを1つずつ指定して実行します。大量のインデックス済みページを素早く削除したい場合は、後述の方法②を行なってください。
6カ月間という期限つきの削除である
URL削除ツールでの削除は、6カ月間という期限が設けられたあくまで「一時的な削除」です。恒久的にインデックス削除したい場合は、この間に、Webサイト側で404エラーを返すようにしたり、ページにnoindexタグをつけて検索対象外(インデックス対象外)にしたりしましょう。
方法② インデックス削除のための一時的なサイトマップファイルを作成して送信する
規模の大きなWebサイトでは、URL削除ツールを用いて1件ずつURLを削除していくのは非現実的かもしれません。大量のインデックス済みページをできるだけ素早く削除したい場合は、削除したいURLを記載したXMLサイトマップをサーチコンソールに送信するのがおすすめです。
ただし、この方法は恒久的なインデックス削除が前提となります。
具体的な手順は、次のとおりです。
- インデックスから削除したいURLに対して、noindexタグをつけるか、404エラー対応をする。
- インデックスから削除したいURLをまとめたXMLサイトマップを作成する。対象URLのlastmodを適切に設定しておく。
- サーチコンソールの「サイトマップの送信」からXMLサイトマップを送信する。
- 対象URLが削除されたことを確認した後、用が済んだサイトマップファイルを削除する
サイトマップファイルの作成、送信については以下を参照ください。
参考:Google Search Console(サーチコンソール)からサイトマップを送信する方法とエラーの対処方法
方法③ 自分以外が管理しているWebサイトのページに対して、インデックス削除をリクエストする
自分が管理していないWebサイトについては、基本的には削除リクエストを行なうことができません。しかし、次の2つのケースに該当する場合は、Googleが提供している窓口から削除をリクエストすることができます。
古いコンテンツの削除リクエスト
サイトのコンテンツが更新されているのにGoogle検索に表示されるキャッシュやスニペットが古い場合や、コンテンツが削除されているのに検索に残り続けているような場合に使用できます。
Googleは、リクエスト内容を適切と判断すると、キャッシュを更新します。
なお、自分がサーチコンソールで管理しているWebサイトが「古いコンテンツの削除リクエスト」の対象となった場合は、URL削除ツール内の「古いコンテンツ」タブにリクエスト内容が表示されます。
不適切なコンテンツの報告
アダルトコンテンツなどを非表示にするGoogleセーフサーチをオンにしていても、引き続き不適切なサイトが表示されるときに使用します。
リクエストが適切と判断されると、そのページはセーフサーチをオンにしているユーザーの検索結果に表示されなくなります。
なお、自分がサーチコンソールで管理しているWebサイトが「不適切なコンテンツの報告」の対象となった場合は、URL削除ツール内の「セーフサーチフィルタリング」タブにリクエスト内容が表示されます。
まとめ
「Google検索に表示させたい!」という場合に比べると、「検索結果から削除したい」というケースは滅多にないかもしれません。
しかし、古い情報が残り続けてしまい不都合を感じるケースでは、URL削除ツールやサイトマップファイルを使った方法があることを覚えておくとよいでしょう。
ただし、特にURL削除ツールは使用法を誤るとWebサイト全体に思わぬ悪影響を及ぼす可能性もあるので、作業は注意して行なってください。