Webサイトの集客アップを目指すには、さまざまな手法や戦略があります。ロングテールキーワードの活用もその一つであり、うまく行なえば大きな効果が期待できる方法です。
本記事では、ロングテールキーワードのメリットや選び方を説明します。ロングテールキーワードを使う際のSEO戦略と、利用できるツールについても紹介するので、Webサイトの集客に役立ててください。
ロングテールキーワードとは
「ロングテールキーワード」とは、Googleなどの検索に用いられるキーワードのうち、検索回数の少ないもののことです。一般的には3語以上を組み合わせたフレーズとして構成され、検索ボリュームは多くても1,000回/月程度とされています。
これに対して、おもに1語で構成され、検索ボリュームが大きいものは「ビッグキーワード」と呼ばれます。競合の多さ、検索意図の複雑さなどが、ロングテールキーワードとの大きな違いでしょう。
- ビッグキーワード:検索ボリュームが大きく、競争率も高い
- ロングテールキーワード:検索ボリュームは小さいが、競争率が低い
ロングテールキーワードには、検索の意図が具体的であるという特徴があります。例えば、「ラーメン 湯切り 道具」というフレーズからは、「自分でラーメンを作るときの湯切りの道具について知りたい」などの意図を汲み取れるでしょう。
また、成約率の高さもロングテールキーワードの特徴です。例えば、上記のフレーズで検索する人は「良い道具なら買いたい」とも考えており、検索結果にECサイトがあれば実際に購入する意欲が高いと考えられます。
ロングテールキーワードを選ぶメリット
ロングテールキーワードで検索する人には、具体的な意図や購買意欲があることを説明しました。これにより、Webサイト運営者が得られるメリットがあるので説明します。
競合が少なく上位表示が狙いやすい
ロングテールキーワードには、検索ボリュームが比較的小さいという特徴があります。その分、競合となるWebサイトが少ない点がメリットです。
ビッグキーワードと比べると、ロングテールキーワードのほうがSEOを考えるうえでは対策しやすく、また効果も発揮しやすいといえます。つまり、ニッチなニーズに応えることが、検索結果で上位表示を獲得するための施策となります。
ロングテールキーワードで実際に獲得できるアクセス数は、ビッグキーワードよりも少ないかもしれません。しかし、コンバージョン(ユーザーに起こしてほしい購入や資料請求などの行動)を促す施策と組み合わせれば、最終的な成果の拡大につながります。
ターゲットユーザーの絞り込みが可能
コンバージョンを促す施策は、ロングテールキーワードを意識すると取り組みやすくなります。ロングテールキーワードには、ユーザーが具体的な意図をもって検索に用いるキーワードが多いからです。
Webサイト運営者から見れば、ターゲットに合わせてユーザーを絞り込める点がメリットとなるでしょう。商品の購入を最終的な成果とするWebサイトであれば、ロングテールキーワードにより購買意欲が高いユーザーを集めやすくなります。
また、ロングテールキーワードはコンテンツ制作にも有効です。商品を紹介するページなどでは、ユーザーのニッチなニーズに合わせたアピールも可能でしょう。
ロングテールキーワードの選び方
自分のWebサイトに合うロングテールキーワードを見つけるには、ターゲットユーザーの検索意図を理解するとともに、競合について分析することが重要です。ここでは、ロングテールキーワードの選定に必要な、以下の4つのアクションについて説明します。
- 検索ボリュームを調べる
- メインキーワードをもとに関連キーワードを調べる
- ユーザーの検索意図を把握する
- 競合を分析する
検索ボリュームを調べる
ロングテールキーワードを選定するときは、検索ボリュームを調べましょう。
ロングテールキーワードに見えるフレーズであっても、実際の検索回数が多いと「競合が少ない」「ユーザーを絞り込める」というメリットを得られない可能性があります。反対に、まったく検索されていない場合は、対策する意味がなくなってしまう可能性があります。
初めのうちは、検索ボリュームが50-100回/月程度のフレーズを狙うのがおすすめです。目標が小さすぎると感じるかもしれませんが、ニッチでも質の良いコンテンツを増やしていくことで、競争が激しいキーワードでも徐々に検索されやすくなっていきます。
関連記事:キーワード検索ボリューム(検索数)の調べ方と選定方法
メインキーワードをもとに関連キーワードを調べる
ロングテールキーワードには、ビッグキーワードが含まれているのが一般的です。例えば、「ラーメン 湯切り 道具」というロングテールキーワードには、より検索ボリュームが大きい「ラーメン」が含まれています。
メインとなるキーワードが1つあれば、そこから派生するロングテールキーワードを見つけやすいでしょう。このとき、自分のWebサイトのジャンルやテーマに合うビッグキーワードをメインに据えることが大切です。
メインのキーワードが決まったら、それを軸にして関連するキーワードを組み合わせていきます。その際、Googleのサジェスト機能などを利用すると便利です。
関連記事:Googleサジェストとは?仕組みとコンテンツへの活用法
ユーザーの検索意図を把握する
メインのビッグキーワードを軸にしてGoogleのサジェストを調べれば、関連するキーワードがいくつも見つかるでしょう。それらから、自分のWebサイトに合うロングテールキーワードを抽出しなければなりません。
ロングテールキーワードの選定では、検索ボリュームだけでなく、検索意図も重要です。ユーザーがどのような意図をもって検索するのかが、具体的にわかるフレーズを選びましょう。
なお、Googleの検索結果を注意して見ていると、「他の人はこちらも検索」という表示に気付くことがあります。これは、ユーザーが求めている可能性のある情報に、素早くアクセスできるようにする機能です。ロングテールキーワードに込められた検索意図を理解するために、参考にしてみるのもよいでしょう。
関連記事:Googleの「他の人はこちらも検索」とは?仕組みとSEO対策のポイント
競合を分析する
ロングテールキーワードは競合が少ないのが特徴ですが、まったく競争相手がいないわけではありません。ロングテールキーワードで実際に検索してみて、どのような競合が存在するのかを把握しましょう。検索結果を分析すれば、そのキーワードに対策するのが現実的かどうかをイメージできます。
例えば、上位のWebサイトよりも質の高いコンテンツを作れる見込みがあるなら、そのキーワードに対策する価値はあるでしょう。しかし、検索結果の上位を大手が占めているようなら、対策は難しいかもしれません。
このように、競合サイトが少ないニッチなキーワードを見つけ出すことがポイントです。また、後述するようなキーワードツールを活用して、検索ボリュームと対策の難易度をチェックする方法もあります。
ロングテールキーワードを使ったSEO戦略
SEOのことを考えてブログ記事や商品ページを追加・更新するには、戦略が必要です。ここでは、ロングテールキーワードをSEOに活用するための、具体的な方法を説明します。
コンテンツの質を重視する
Webサイトのコンバージョンを増やすには、ユーザーにアクセスしてもらうだけでなく、そのあとも重要です。ユーザーのニーズに応えられるよう、コンテンツの質を高めることを意識しましょう。
ロングテールキーワードは、明確な意図をもって検索している場合が多いため、しっかり検索者の求めているものをWebサイト内で回答できるようにしてください。
関連記事:【2022年版】コンテンツSEOとは?おかしな言葉の誤りに喝っ!成功するコンテンツ制作の極意をねぎお社長が解説!
内部リンクで関連性を強化する
SEOのためには、ユーザーがWebサイト内に滞在する時間を延ばすことを考えるとよいでしょう。
Googleの見解によれば、ユーザーの滞在時間は検索結果に影響しません。しかし、滞在時間を延ばすための工夫は、Webサイト全体の評価向上につながります。
具体的には、以下のように内部リンクを最適化して、ページ間の関連性を強化します。
- 関連する記事やページにリンクを張って、続けて閲覧できるようにする
- メニューなどを整理して、ユーザーが求める情報への導線をわかりやすくする
関連記事:直帰率や滞在時間はSEOに影響するのか?
ロングテールキーワードを見つけられるツール
SEOに効果的なロングテールキーワードを見つけるには、ユーザーが実際の検索で用いるフレーズのリサーチが欠かせません。Googleのサジェスト機能で調べる方法もありますが、よりスムーズに調査するためにツールを活用するのもおすすめです。
以下は、ロングテールキーワードの選定に役立つツールの一例です。
- Googleキーワードプランナー
- Ahrefs(エイチレフス)
「Googleキーワードプランナー」は、Webサイトのコンテンツと関連性の高い、単語やフレーズを発見できるツールです。検索ボリュームや競合の多さも分析できるため、ロングテールキーワードを意識したSEO戦略に役立つでしょう。
「Ahrefs」は、被リンクや上位表示コンテンツなどもチェックできる、オールインワンのSEO分析ツールです。検索ボリュームや検索意図などを把握できる「キーワードエクスプローラー」を備えており、ロングテールキーワードの選定に役立ちます。
まとめ
ロングテールキーワードは、Googleなどで検索に用いられる、一般的に3語以上を組み合わせたフレーズです。検索ボリュームは小さいものの競争率が低いため、検索結果で上位表示を狙いやすいという特徴があります。具体的な検索意図をイメージすることで、購買意欲の高いユーザーを集めやすい点もメリットです。
SEOにロングテールキーワードを活用する際は、実際の検索ボリュームや競合サイトをチェックしましょう。また、コンテンツの質を高め、ユーザーがWebサイト内に滞在する時間を延ばす施策も重要です。
なお、サクラサクラボ(当サイト)では、完全無料でご利用いただける「キーワード選定ツール」を提供しています。今回はロングテールキーワードを取り上げましたが、本ツールは検索ボリュームが大きく競合が少ない「お宝キーワード」の発掘にも役立ちます。キーワードを意識したコンテンツ制作に、ぜひご活用ください。