ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この記事は、「ねぎお社長のSEOメルマガ」をメール配信したものを記事にしております。
ねぎお社長のSEOメールマガジン無料購読はこちら
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
本日は、業界別SEO探索、第二弾をお届けしたいと思います!
今回は、ECサイトのSEOの専門家として、サクラサクマーケティングのコンサルティング部長である角田君へとインタビューした内容をもとに、メルマガにしました。
角田 尚大 (Naoki Tsunoda)
X(旧twitter): https://twitter.com/tsunophoto
こちらの動画でも解説しているので是非ご覧になってください!
ECにおける主なビジネスモデル
ECサイトのSEOを語る前に、ECにおける主なビジネスモデルを見ていきたいと思います。
【1】BtoB
企業間取引。サイト数、検索ボリュームは多くないが、取引単価、契約期間と長期にわたるケースが多い。
【2】BtoC
企業と消費者間での取引。母数と検索ボリュームが最も多い。その分、競合も多い市場。
【3】CtoC
消費者間取引。メルカリ、ヤフオクなどが有名。市場は大きいが、メルカリなどの大手企業のプラットフォームに依存するため、SEOの重要度は下がる。(プラットフォーム内での検索にヒットさせるノウハウなどは重要)
【4】DtoC
メーカー自身による消費者との直接取引。Direct to Consumer(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)の略で、メーカーが仲介業者を通すことや店舗販売をすることなく、自社のECサイトなどから直接顧客に販売するビジネスモデル。広義の意味では、【2】BtoCとも言える。
今回はこの中で、もっとも母数が多く、SEOの重要性が高い【2】のBtoCに絞ってまとめていきます。
特に、楽天やAmazonなどのモール型ではなく、自社ECサイトに対するSEOのポイントについて整理します。
もちろん、ECサイトのSEOと通常サイトのSEOでは、考え方や施策が180度異なるわけではありません。
しかし、ECサイトならではのポイントを整理しておくことで、現在の売上を倍増することも可能です。
今回は、5つのポイントに分けて解説します。
1.商品一覧ページの強化(サイト構造の最適化)
まず、ECサイトのSEOで最も重要なポイントは、最もページ数が多いと想定される商品一覧ページの構造です。
この構造設計を適当にやっていると、このあとのポイントを頑張っても効果が上がらないため、注意してください。
【1】ECサイトの構造設計
Googleは大量のページの中で、そのサイトがどのような情報で構成されているかを、ディレクトリ構造や内部リンク、また特にパンくずリストをもとに判断します。
1つ1つの商品ページをSeed(種)とするならば、どんな情報が格納されているサイトなのかをGoogleに的確に伝えていくことが大事です。
例えば、ナイキのブラジル代表のユニフォームという商品情報(種)があるとしてます。
この商品は、下記のカテゴリーに分類することができます。
- ブランド:NIKE
- アイテム:ユニフォーム
- スポーツ:サッカー
- 色:黄色
- サイズ:大人M
- 値段:9000円
このように、情報設計を整えてカテゴリーを整理することで、ユーザーもGoogleのクローラーもサイト内のどこにどんな情報があるか理解できます。
「どんなカテゴリをつくるか?カテゴリ名をどうするか?」は、ユーザーのニーズや検索ボリュームを意識して設計してください。
【2】内部リンクの最適化
次に、情報の種同士を内部リンクでしっかりとつないであげましょう。
リンクがSEOにおいて重要であることをご存知の方は多いと思いますが、内部リンクもリンクの1つであり、とても重要なシグナルです。
大量にある商品ページ同士を関連リンクでつなぐことによって、
- ページにSEOスコアが高まる
- ページ情報をGoogleが理解しやすくなる
- クローラビリティが向上する
などの多数のメリットがあります。
【3】商品一覧カテゴリコンテンツ
【1】のブラジル代表ユニフォームの例で見たように、情報を整理して有効なカテゴリをつくるわけですが、ただ商品情報のリンクが並んでいるだけのページよりも、ユーザーにとって有益なコンテンツを掲載しているほうがページの評価も高くなります。
例>ブラジル代表特集ページ
をつくるのであれば、有名な選手の情報やワールドカップの戦歴、歴代のユニフォームを載せるといった工夫ができると思います。
2.商品詳細ページの強化(質と量)
さて、1のポイントでサイト構造の最適化が完了しました。
つまりは、綺麗な骨組みが出来上がった状態です。次に重要なものは肉の部分、つまり商品ページの量と中身になります。
ページ量が多ければ多いほうが良いとは言いませんが、ショッピングモールやスーパーマーケットでも、品揃えは1つの重要な価値になると思います。
その意味でも、単品通販サイトはSEO的に難易度が高いと言えます。
単品通販など、商品ページが単数になるサイトは、次に紹介するコンテンツ領域で勝負していく必要があります。
【1】商品詳細ページの充実(CVR観点も含む)
商品数自体の増減はSEOでコントロールが難しいため割愛しますが、「それぞれのページの中身をいかに充実させれられるか?」という点には注力してください。
Googleは、品質評価ガイドラインの中でこう言っています。
“ページにはそれぞれ目的があり、その目的の達成のしやすさ=ページの評価につながります。”
では、ECサイトのページの目的はなんでしょうか?
そう、当然商品を購入することです。つまり、ECサイトの評価の高いページとは、商品が買いやすいか否かということになります。
ユーザーが貴社サイトで商品を購入するにあたっての情報が、きちんと揃っているかどうかを確認しましょう。
具体的には、
- 商品画像はいっぱいあるか?
→拡大写真は?サイズ感がわかる写真は?素材がわかる写真は?
- 必要な商品情報は揃っているか?
→金額、型番、サイズ、形状、年代、素材…
- 商品レビュー
→口コミ、お客様の声…
- 購入手段
→カード、電子マネー、Amazon pay…
- 返品返金ポリシー
→不満があった際の対処法は?
これらの情報はユーザー視点はもちろん、SEO、とくにCVRの視点でも重要になります。
せっかく集客したユーザーを購入前に逃さないようにしましょう。
【2】商品の構造化データをマークアップする
上記の【1】で充実させた情報が、Googleにしっかり伝われないと非常にもったいないことですよね。
ここで役立つのが、構造化データマークアップです。多様な情報に対して、構造化データを使うことで意味を与えることができます。
Googleへの理解が進むメリットがあることはもちろん、リッチスニペットなど検索結果の差別化にもつながります。
参考>知らないと損!構造化データとは?完全解説
【3】類似商品の内部リンク
1の内部リンクでも紹介しましたが、ユーザーの興味・関心を分析して、大量に存在する商品ページ同士をつなげましょう。レコメンド機能を使って自動化することをおすすめしますが、よくある例として、
例>
- 同じブランドの別商品
- 別ブランドの同商品
- 同じアイテムの色違い
などをつなげると、SEO的なリンク効果はもちろん、CVRの観点でも有効です。
3.コンテンツ要素(商品に関連する情報)
上記、1と2の徹底がECサイトのSEOでは必須です。
一方で、ユーザーは購入する前に様々なクエリで検索をします。
そのため、ユーザーを購入へとつなげる情報や不安をなくすようなコンテンツを、戦略的につくっていくことが大事です。
また商品情報だけでなく、商品を購入するにあたってに役立つ情報を保有するサイトはSEO的にも専門性が高まり、強くなっていきます。
【1】商品に関する基礎知識
実際の貴社のユーザーを明確にイメージして、コンテンツをつくっていきましょう。
- どんなことに困っているのか?
- 購入にあたって障壁になっていることはなにか?
例>
- 商品×選び方
- 商品×初心者 etc
【2】商品レポート/コーディネート
化粧品や健康食品の場合、実際の商品の情報はもちろんですが、その効果・効能が最も気になる部分です。
Googleの品質評価ガイドラインにある「E-E-A-T」のE(体験・経験)の部分を、しっかりとコンテンツ化していきましょう。
参考>超重要!Googleガイドライン更新!E-E-A-Tとはなにか?ねぎお社長がわかりやすく解説!
例>
- アロマ洗顔 体験レポ
- ヨガウェア コーディネート etc
【3】特集/ランキング
また、商品ページとコンテンツページを上手くコラボレーションさせて、売上につながる特集ページをつくることも有効です。
紙の雑誌はこのような企画が上手いので、参考にするのも一案かと思います。
例>
- 商品×ランキング
- 水光感 カラコン
- 新社会人 ○○特集 etc
4.Web/リアルマーケティング施策と連動させる
さて、SEOに関して1~3までポイントをまとめましたが、SEOはあくまでもマーケティング施策の1つの手段でしかありません。
SNS、広告、プレスリリースなどの他WEBマーケティング、そして、4マス媒体や交通広告などのリアルマーケティングも含めて、総合的な戦略を練っていくことが肝心です。
ブランド認知度は、間違いなくドメイン評価につながっています。
サイト構造やページの強化をしつつも、貴社サービス自体の認知度を向上させていく取り組みも、併せて考えていく必要があります。
5.その他のポイント
最後は「その他」とおまけのようにまとめていますが、ECサイトならではの重要な要素があります。
【1】UI/UXを意識した改善(※CVR観点も含む)
CWV(コアウェブバイタル)はランキング要因となっていますが、特にページ数が多い、また1ページ内の情報量が多いECサイトは複雑になりやすく、表示速度や反応速度が遅くなりがちです。
情報量を増やしたことでUI/UXが悪くなり、ユーザーの離脱につながったり、Googleの評価を下げたりしないようにご注意ください。
参考>コアウェブバイタルって結局なに?3分で解説!
【2】Googleマーチャントセンターへの登録
「Googleマーチャントセンター」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
貴社サイトの商品情報をGoogleに登録することで、Googleショッピングの無料枠に掲載される可能性があります。
ECサイトのサーチコンソール的な位置付けと言えるかもしれません。
【3】ショッピングカートの種類によるSEO対策
よくいただく質問があります。
“どのショッピングカートがSEOに強いですか?”
実際、このショッピングカードだと順位が上がりやすい…というものは正直ありません。
ただ、SEO施策を展開しようと思った際に、「できる・できない」がショッピングカートによって異なります。
いかに施策を打ちやすいショッピングカートがどうかを、導入前によく検討されることをおすすめします!
さて、本日は業界別SEO探索と題して、ECサイトのSEOのポイントをメルマガにしてみました。
結構、情報量たっぷりのメルマガをお届けさせていただきました。
1つ1つの施策は効果が薄くとも、大量ページの中でコツコツ実装することで、間違いなく売上向上につながっていきます。
ECサイトのSEO・WEB担当者様、SEOや記事制作にお困りなら、サクラサクに相談ください。
では、また!