効果的なSEO対策を行なうには、キーワード選定が重要です。しかし、「どのようにキーワード選定を進めるべきかわからない」「コンテンツを作成しても検索上位に表示されず、アクセスが伸びない」と、お悩みの担当者の方もいるのではないでしょうか。
効果的なキーワード選定を行なうには、ペルソナを設定したり、キーワードの事前調査を念入りに行なったりする必要があります。
なお、ここでいうキーワードとは、「上位表示を狙う検索クエリ(ユーザーが検索窓に入力語句)」のことを指します。
ユーザーは自身のニーズを検索クエリ(キーワード)に置き換えて入力し、Googleはそのニーズによく応えているページを上位表示させるため、ユーザーのニーズをすばやく満たすコンテンツを作成することが重要です。
そこで本記事では、SEOキーワードの概要や調査・選定の具体的なステップ、おすすめのツール、キーワードの選び方に関するよくある疑問点について、具体的に解説します。
キーワード選定の重要性
SEO(Search Engine Optimization)は、サイト運営の目的を明確にしたうえで、具体的に上位表示させたい検索キーワード(検索クエリ)を選ぶところから始めます。ここで目的とずれているキーワードや、アクセスしてほしいユーザーが検索しないキーワードを選ぶと、検索順位が上がらず、サイト運営がうまくいかなくなるでしょう。
まずは、サイトに呼び込みたいユーザーがどのような情報を集めるのか、どのような悩みを抱え、どのようなキーワードで検索するのかを、できるだけたくさん把握しておきます。なぜなら、ここで検索されるキーワードすべてが、SEOキーワードになり得るためです。
そのうえで、どのキーワードを選べば効率良く結果が得られるのかを分析する必要があります。調査や分析を怠ってキーワードを選ぶと、サイト運営がうまくいかなくなるおそれがあるため、キーワード選定はSEO対策のなかでも非常に重要な要素です。
キーワード選定の大原則
SEOキーワードの選定において、多くの企業が以下のような落とし穴に陥りがちです。
- SEOツールなどを利用して、商品・サービスに関連がありそうなビッグキーワードを狙う
- 競合他社が上位を獲得しているキーワードを優先的に狙う
- 検索ボリュームありきで、ビッグキーワードから順に対策する
確かに、コンテンツマーケティングにおいて、検索ボリュームは非常に重要な要素の一つであり、SEOツールも、上手に活用すれば強い味方になります。
しかし、SEO対策で重要なのは、「ユーザー起点のキーワード選定」を徹底することです。上記のように、先にキーワードを選び、その後に検索ユーザーの人物像を考えてコンテンツを作る「キーワード起点のキーワード選定」では、ユーザーを真に満足させることは難しいでしょう。
自社の売上を上げる、認知度・シェア率を上げる、といった最終目的を達成するためにも、Googleが掲げるユーザーファーストの原則を守ることを意識してください。
SEOにおけるキーワードの種類
SEOで使用される「キーワード」という言葉には、主に以下のような種類があり、利用シーンや文脈によってそれぞれ使い分けがされています。
- ビッグキーワード
- ミドルキーワード
- ロングテールキーワード
- サジェストキーワード
- 再検索キーワード(LSI)
- 共起語
- メタキーワード
それぞれの特徴を詳しく解説するので、SEOキーワード選定にお役立てください。
関連記事:キーワード検索ボリューム(検索数)の調べ方と選定方法
ビッグキーワード
ビッグキーワードとは、検索ボリュームが大きいキーワードのことです。「大きさ」の基準はテーマによって異なりますが、検索ボリュームが1万を超えるキーワードを指す場合が多いでしょう。
「検索ボリュームが大きい=そのキーワードで検索する人が多い」といえるため、検索上位を取れれば多くのアクセスが見込めます。しかし、その分上位表示を狙う企業が多いため、SEOの難度は高いといえるでしょう。
また、ビッグキーワードは、さまざまな検索意図を含む場合がほとんどです。例えば「SEO」のキーワードには、「SEOとは何か」「SEOで上位表示させる方法を知りたい」「SEOの効果測定方法とは」「SEOの事例を知りたい」など、さまざまな検索意図が混ざっています。このキーワードで上位表示を狙うには、これらの検索意図を総合的に満たしたコンテンツを作らなければなりません。
なぜなら、国内の検索エンジンの9割を占めているGoogleが「検索上位に表示されるコンテンツはユーザーニーズを満たすもの」と、説明しているからです。
完璧な検索エンジンとは、ユーザーの意図を正確に把握し、ユーザーのニーズにぴったり一致する答えを返すものである
引用:Google「便利な検索サービス」
したがって、ビッグキーワードを使って検索の上位表示を狙う場合には、複数のコンテンツを作成する必要があります。
今回の場合、「SEO」で上位表示させたい記事以外に、それぞれの検索意図を満たすコンテンツを複数作り込むのが有効でしょう。作成した記事同士で相互リンクをしあえば、サイト全体で「SEO」キーワードのユーザーニーズを満たしやすくなり、検索で上位表示される可能性も出てきます。
このように、ビッグキーワードで上位表示を狙うには、複数のコンテンツを作り込み、それぞれがGoogleから高い評価を得なければなりません。そのため、ビッグキーワードは初期の段階からではなく、最終目標として上位表示を狙うのが望ましいでしょう。
ミドルキーワード
ミドルキーワードとは、検索ボリュームが中程度のキーワードのことです。例えば「SEO対策」がビックキーワードだった場合、「SEO対策 費用」「SEO対策 やり方」などがミドルキーワードにあたります。検索ボリュームがおおよそ1,000以上から1万以下で、2、3語のキーワードの組み合わせであることが多いです。
さまざまな検索意図が含まれるビッグキーワードに比べるとニーズがより具体的になるため、ターゲットを把握しやすいのが特徴です。また、ビッグキーワードよりは競合が少なく、比較的上位表示しやすい傾向にあります。しかし、ロングテールキーワードに比べると具体性に欠けるため、はっきりとした検索意図の把握までは難しいでしょう。
ビッグキーワードと、ロングテールキーワードとの間に位置付けられているのが、ミドルキーワードです。ミドルキーワードがないと、大まかな内容が書かれたコンテンツと、専門性が高く詳細に書かれたものとで二極化し、内部リンクを置きにくくなります。
上位表示である程度のアクセスを獲得したり、内部リンクを置きやすくしてSEO効果を高めたりできるミドルキーワードは、重要な役割を担う存在といえます。
ロングテールキーワード
ロングテールキーワードとは、検索ボリュームが1,000以下の小さいキーワードを指します。「SEO対策 効果 期間」「SEO対策 やり方 初心者」など、2、3語以上のキーワードがほとんどで、ターゲットや検索意図を把握しやすいのが特徴です。自社サイトのテーマやサービスに合ったキーワードを選べば、記事内でのコンバージョンも容易になるでしょう。
また、ロングテールキーワードは比較的競合が少なく、記事単体でも上位表示を狙いやすい傾向にあります。ただし、検索ボリュームが少ないため、検索上位を獲得しても大幅なアクセスアップは見込めないでしょう。
最初のうちは、ロングテールキーワードのコンテンツを集中的に増やすのがおすすめです。サイトがGoogleから評価される前だと、ビッグキーワードやミドルキーワードでの上位表示は難しいからです。
難度が低いロングテールキーワードを集中的に対策し、サイトの評価を高めてからミドルキーワードやビッグキーワードを狙うと、上位表示の可能性が高まるはずです。
なお、このようにロングテールキーワードから戦略的に攻めていく方法を「ロングテールSEO」と呼ぶことがあります。
サジェストキーワード
サジェストキーワードとは、Googleなどの検索窓にキーワードを入力した際に、自動的に表示される検索候補のキーワードのことを指します。検索の際は、検索頻度やトレンドをもとにユーザーの検索意図を予測・先読みして、「関連度の高そうなキーワード」を提案(Suggest)する仕組みになっています。
サジェストキーワードを見れば、ユーザーが必要としている情報を推測することができます。つまり、そのニーズを満たすようなコンテンツを作成すれば上位表示されやすくなるのです。ただし、そのニーズの広さや深さはそのキーワードについてよく知っている人でないと精度よく想像することは難しく、これがコンテンツの質を左右する1つの要因となるでしょう。
近年では、スマートフォンで調べものをするユーザーが増えてきています。面倒な文字入力が不要で、すぐに欲しい情報にたどり着けるサジェストキーワードの機能は、今後ますます広く活用されることが予想され、その重要度も高まっていくでしょう。
再検索キーワード
再検索キーワードとは、Googleの検索結果で「他の人はこちらも検索」や「他のキーワード」というタイトルとともに表示されるキーワードのことで、LSI(Latenet Semantic Indexing)とも呼ばれます。
この再検索キーワードは、特定のクエリで検索結果を閲覧したにも関わらず、ユーザーニーズが満たされなかった際に、代替案として表示されるという位置づけです。
比較的検索数が多く、トレンドを反映したサジェストキーワードとは異なり、潜在的なニーズを表すのが、再検索キーワードです。キーワード選定の際に再検索キーワードを意識すれば、「どのような意図でこのキーワードを検索したのか」「どういった情報が得られなかったために、再検索にいたったのか」といった、より細かなユーザーニーズをくみ取ることができるでしょう。
共起語
共起語とは、あるキーワードと「一緒に使用される可能性や頻度が高いワード」のことを指します。例えば、「SEO対策」というキーワードの共起語には、以下のようなものが挙げられます。
資料、記事、費用、検索、相場、会社、解説、制作、コンテンツ、サイト、サービス、情報、広告、一覧、無料、キーワード、エンジン、紹介、企業、セミナー、料金、目次、事例、導入
共起語は、ユーザーの検索意図を知る手がかりになるのはもちろん、検索エンジンへのアピールとしても有効になる可能性があります。
SEO対策においては、共起語を活用し、キーワードとの親和性の高いコンテンツ制作を目指しましょう。
メタキーワード
メタキーワード(meta keywords)とは、ページ内のキーワードを記載してHTML内に設置するメタタグのことです。検索エンジンがこのタグを評価していたこともありましたが、すでに使用されなくなって久しく、現在では設置しても効果はありません。
現在でも少ないながらも、「SEO対策ではメタキーワードにキーワードを記載しておけばよい」と考えている方もいらっしゃいますが、これは正しくありません。
SEOキーワードの選定を行なう際のコツ
SEOキーワードの種類と特徴が理解できたら、次にキーワード選定のコツを押さえましょう。
自社商品・サービス内容を理解し、強みが発揮できるキーワードを選ぶ
キーワード選定のコツとして、まずは自社商品やサービス内容を深く理解し、その強み・弱みを明確にしたうえで、強みを存分に発揮できるキーワードを選ぶことが大切です。
「今さら商品理解など必要ない」「自社の商品については、自分たちが一番よくわかっている」と感じる方も多いかもしれません。
しかし、「お客様がこの商品・サービスを選ぶ決め手となった最大の要因」や「競合他社と比較した際に見劣りするポイント」、「ターゲット層における認知度、シェア率」「初回購入がリピートにつながらない理由」などについて、即座に答えることはできますか。
自社の特徴を詳細に分析し、導き出した強みのことを、「USP(ユニークセリングプロポジション:競合優位性)」といいます。
例えば、ドミノピザは日本に進出したばかりの頃、都内の道路が非常に狭く、渋滞が多いことに目をつけ、「30分保障(30分で届かなければ無料)」というサービスをスタートしました。これは、消費者にとって画期的なUSPであり、ドミノピザは瞬く間に人気の全国チェーン店に成長しました。
このように、自社にしかない独自の強み(USP)を発掘することが大切です。深く、詳細な商品理解は、SEO対策を含むWebマーケティングの基本です。ターゲットユーザーのニーズに合わない的外れな施策に、膨大な費用・労力を投じるといった事態を避けるためにも、まずは徹底的な商品理解をしましょう。
具体的には、以下のような方法を用いて、自社および他社商品について調査することをおすすめします。
- 社内の各部門のスタッフへのヒアリング
- 顧客へのアンケート調査の実施
- 顧客へのヒアリングやグループインタビューの実施
- 口コミサイトを利用したリサーチ
- 競合サイトの定期的な調査
ユーザー像をイメージし、ペルソナを設定する
商品への理解と同様に非常に重要なのが、ユーザーへの理解です。SEOキーワードの調査・選定の際には、必ず潜在顧客のペルソナを設定しましょう。ペルソナの設定は、自社のサイトテーマやサービスから考えるのが一般的です。テーマやサービスを必要としていたり、役立ったりするのはどのような人物なのかを詳細に想定し、決定します。
ただしこのとき、「20代~30代の女性」のように、大まかな設定をするのは良くありません。できるだけ多くの人に読んでもらいたい一心で、幅を持たせてターゲット設定をするケースが多く見られますが、かえって誰にも響かないコンテンツになる可能性が高まります。
「20代~30代の女性」のなかには、主婦や会社員、学生などさまざまな属性が含まれます。これらの人物が抱える悩みはまったくの別物であり、全員が必要とするコンテンツを提供するのは不可能に等しいでしょう。
したがって、ペルソナは「30歳女性、独身、都内在住、事務職、趣味は美容、カフェ巡り、最近の悩みは年齢より上に見られること……」など、詳細まで設定してください。たった一人に向けたコンテンツを作るように意識すると、結果的に多くのユーザーに見てもらえるものができあがるでしょう。
上位表示に十分なE-E-A-Tが担保できるキーワードを選ぶ
キーワード選定の際には、Googleが重視する「E-E-A-T」が担保できるキーワードを選定することも重要です。E-E-A-Tとは、以下の頭文字をとった略語で、Googleの検索品質評価ガイドラインに明記された評価基準のことを指します。
- Experience(経験)
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- Trust(信頼性)
参考:検索品質評価ガイドライン General Guidelines (Google Search Quality Rating Guidelines)
サイト運営の軸となる信頼性(T)を確保したうえで、経験(E)、専門性(E)、権威性(A)をアピールできる、独自性のあるコンテンツを作成することが、コンテンツマーケティング成功のカギとなります。
つまり、上位サイトをただ模倣するのではなく、自社ならではのノウハウや経験・実績、調査結果から得た有益な情報を盛り込めるキーワードで、コンテンツを作るのが理想的といえます。
逆に言えば、E-E-A-Tが担保できず、経験、専門性、権威性、信頼性の欠けた内容になることが予想されるキーワードで対策を実施しても、決して良い結果は得られないでしょう。
SEOキーワードの調査・選定方法を6ステップで解説
ここからは、SEOキーワードの調査・選定方法を6ステップで解説します。
【STEP1】ペルソナが検索しそうな軸キーワードをリストアップする
事前準備の段階でペルソナを決定したら、軸キーワードをリストアップします。軸キーワードとは、SEO対策の幹となるビッグキーワードのことです。
例えば、ペルソナ設定が「30歳女性、独身、都内在住、事務職、趣味は美容、カフェ巡り、最近の悩みは年齢より上に見られること」だとします。これからスキンケア用品を販売するサイトを運用する場合、軸キーワードとして考えられるのは「肌年齢」「エイジングケア」などです。ここで紹介したものはあくまで一例であり、他にもさまざまな軸キーワードが想定できます。
このように、ペルソナが関心を持ち、なおかつ自社で悩み解決の手助けができるキーワードを大まかにリストアップしていきましょう。軸キーワードが思いつかない場合は、無料ツールの利用がおすすめです。ツールを利用すれば、簡単に軸キーワードの候補を洗い出せます。
おすすめのツールは、本記事の後半でまとめて紹介しています。
【STEP2】調査ツールを使ってサジェストキーワードの精査を行なう
次に、サジェストキーワードのリストアップと精査を行ないます。
「サジェストキーワード=検索されるキーワード」といえるため、このキーワードをもとに検索意図を想像し、それに合ったコンテンツを作成すれば、一定数の検索流入を見込めるでしょう。その際はキーワード調査ツールを利用すると、効率良くサジェストキーワードの洗い出しと選定ができます。
ただし、同じ軸キーワードを持つサジェストであったとしても、必ずしもペルソナが検索するキーワードであるとは限らない点に注意が必要です。
一見すると同じような意味に見えても、微妙なニュアンスの違いが発生している場合もあります。そういったものを事前にすべて押さえておくことは困難ですが、選定時やコンテンツ公開後の振り返り時などには、念頭に置いておきましょう。
キーワード選定の調査ツールは、ぜひ当社のサクラサクラボSEOツール(完全無料)をご利用ください。
【STEP3】競合が獲得しており、自社が獲得できていないキーワードをチェックする
競合サイトが獲得しているキーワードを、チェックすることも大切です。ターゲットに刺さる、新たなキーワードを見つけられる可能性があります。
また、競合サイトが獲得済みで、自社が獲得していないキーワードがある場合には、積極的に獲得を検討する必要があるでしょう。
ただし、競合サイトの対策済みキーワードが、必ずしも正解とは限りません。競合サイトのキーワードを真似するのではなく、検索ボリュームや順位などを見ながら、自社が獲得すべきキーワードを選定していきましょう。
【STEP4】対策キーワード候補の検索インテントを整理する
対策キーワード候補をピックアップしたら、検索インテント(検索意図)ごとに整理しましょう。検索インテントは、大きく以下の3つに分類されます。
案内型(ナビゲーショナル・クエリ、Goクエリ)
特定のWebサイトへの移動を目的とするキーワードのことです。例えば、「Amazon」「Instagram ログイン」「サクラサクラボ 問い合わせ」などのキーワードが、案内型にあたります。
情報型(インフォメーショナル・クエリ、Knowクエリ)
「知りたい」「解決したい」など、情報収集を目的とするキーワードのことです。例えば、「北海道 12月 気温(北海道の12月の気温を知りたい)」「SEO キーワードとは(SEOキーワードとは何かを知りたい)」などが、情報型に該当します。
取引型(トランザクショナル・クエリ、Doクエリ)
商品やサービスの購入、資料ダウンロードなど、具体的なアクションを起こしたいときに検索するキーワードを指します。例えば、「ゴルフクラブ 買取」「SEO対策 依頼」などのキーワードが取引型です。
ただし、なかには1つのキーワードに対し、複数の検索インテントを含む場合もあります。上記3つのうち、どれか1つにきれいに分かれるものばかりではないことも、念頭に置いておきましょう。
また、ターゲットやペルソナが明確であれば、キーワードに含まれる地域、年齢、条件などで、さらに検索インテントの細分化が可能です。それにより、対策の解像度が高まり、より効果的な施策を行なえるようになります。
上位表示の目的がアクセスアップなのか、お問い合わせや商品・サービス購入なのかによって、サイトを構成する検索インテントも異なります。最終的にどのような成果を望むのかイメージしながら、どのキーワードを優先すべきか考えておきましょう。
【STEP5】実際の検索順位結果を確認する
ピックアップしたキーワードを検索窓に入力し、どのようなサイトが上位表示されているかをチェックしてください。例えば、検索上位表示が政府などの公的サイトばかりであれば、競合が強すぎるため、コンテンツを作成しても上位表示が難しい傾向にあります。
その他、商品に関するキーワードで検索した場合、上位表示されているのが商品詳細ページばかりの場合は、記事コンテンツを作成しても上位表示されにくいでしょう。また、サービス検索をしたときの上位表示サイトが比較サイトなのか、個別のサービスサイトなのかでも、SEOの難易度は変わります。
例えば「歯科 渋谷」でキーワード検索すると、以下のような検索結果になります。
この場合、EPARK歯科やドクターズ・ファイル以外は個別のクリニックサイトが表示されているため、渋谷の歯科クリニックサイトを作成したい場合は、参入の余地があるといえます。
このように、キーワードを検索しながらサイトやページの種類をチェックし、同じような対策ができそうかを判断しながら対策キーワードを選んでください。なお、この作業をする際には、各ブラウザのシークレット機能を利用するようにしましょう。
【STEP6】出そろったキーワードに優先順位を付ける
ここまでの作業が完了したら、キーワードに優先順位を付けてください。すべてのキーワードを対策するのが理想ですが、リソースやコストも考慮して、サイト構築の前に優先順位を付けることが大切です。
優先順位を付ける際には、なぜサイトを検索上位に表示させるのかという目的を第一に考えましょう。そのうえで、上位表示できる見込み、検索ボリュームから想定されるアクセス数、キーワードの検索ニーズとサービスとのマッチ度などを確認しながら順位付けしていきます。
例えば、自社サイトにドメインパワー(GoogleからのWebサイトの評価)があり、早めにアクセスアップを狙いたい場合は、検索ボリュームが大きいキーワードから狙うとよいでしょう。特に、自社サイトのテーマやサービスと親和性の高いものを選ぶと、より早くアクセスアップを図れます。
逆に、新規サイトでドメインパワーがない場合は、検索ボリュームが小さいものから取り組む、ロングテールSEOを行なう必要があります。また、アクセスアップではなくCVを狙いたい場合にも、検索意図が明確なロングテールキーワードから攻めるのがおすすめです。
また、そもそもアクセスを目的としていない場合には、検索ボリュームを度外視して、ペルソナがコンバージョンする可能性の高い、「売り上げに直結するキーワード」や、「売り上げにつながるキーワードを上位表示させるためのキーワード」に絞って対策するのも一つの方法です。忘れがちな方も多いですが、SEO対策の最終目的は、上位表示やアクセスアップではないはずです。
このように、サイトの目的や状況(ドメインパワーや成果が出るまでの時間、割けるリソースなど)によって、優先順位の付け方は異なります。
キーワードに優先順位を付けたら、いよいよコンテンツの作成です。最初に設定したペルソナに立ち戻って検索意図を想像しながら、それに必要なコンテンツ構成となるように企画を練るとよいでしょう。
関連記事:SEO記事制作の外注費用と会社選びのポイントを解説!作成の流れも紹介!
おすすめのSEOキーワード選定ツール9選
本章では、SEOキーワードの選定の際に役立つツールを紹介します。
- ビッグキーワードの洗い出しにおすすめのツール
- サジェストキーワード・関連キーワードの洗い出しにおすすめのツール
- 競合サイトが獲得しているキーワードチェックにおすすめのツール
上記の3パターンに分けて特徴を解説しているので、ぜひ参考にしてください。
ビッグキーワードの洗い出しにおすすめのツール
ビッグキーワードの洗い出しにおすすめのツールは、以下の2つです。
Googleトレンド
現在注目を浴びているキーワードや、キーワードの旬を把握できるツールです。カテゴリごとの話題キーワードもチェックできます。ここから得たヒントをもとに、軸キーワード候補を膨らませられるでしょう。
リンク:Googleトレンド
Googleサーチコンソール
どのようなキーワードで、自社サイトにアクセスが集まっているのかを確認できます。実際にアクセスのあるキーワードを軸キーワードにしたり、そこから近しいキーワードを想定したりするとよいでしょう。
リンク:Googleサーチコンソール
サジェストキーワード・関連キーワードの洗い出しにおすすめのツール
サジェストキーワードや関連キーワードの選定に役立つ、代表的な調査ツールは以下の4つです。
Google広告 キーワードプランナー
Googleが無料提供している、さまざまな関連キーワードを確認できる便利なツールです。検索ボリュームもチェックできるため、ビッグ・ミドル・ロングテールキーワードを簡単に振り分けられます。
Google広告の出稿キーワード選定用に作られたツールであるため、広告アカウントを作成しなければ使用できません。広告出稿歴がない場合の検索ボリュームは「1,000~1万」など、ざっくりとした数値の表示になります。
サクラサクラボ
サクラサクラボは、弊社サクラサクマーケティング株式会社が運営するコンテンツマーケティング、SEOの情報サイトです。検索エンジン分析、キーワード選定のサポート、競合上位表示サイト分析が可能なSEOツールを完全無料で利用できます。
SEO対策において、「分析」というステップは非常に重要ですが、分析ばかりに時間をかけてしまうと、本質である「良質なコンテンツを作成すること」に注力するのが難しくなります。
効率良く、効果的なSEO対策を進めるためにも、ぜひサクラサクラボのSEOツールをご利用ください。
グーグルサジェストキーワード一括DLツール
「グーグルサジェストキーワード一括DLツール」はその名のとおり、Googleのサジェスト機能によって表示されるキーワードを、一括で確認できるツールです。サジェストキーワードをあいうえお順やアルファベット順で確認したり、CSVデータを出力したりすることもできます。
ラッコキーワード
「ラッコキーワード」に軸キーワードを入力すれば、さまざまな検索エンジンからサジェストキーワードを取得できます。こちらも「グーグルサジェストキーワード一括DLツール」と同様に、サジェストキーワードをあいうえお順、アルファベット順で確認することが可能です。
IDの取得にはメールアドレスの登録が必須ですが、一度登録しておけば、無制限で使い続けられます。
リンク:ラッコキーワード
競合サイトが獲得しているキーワードチェックにおすすめのツール
競合サイトが獲得している一方で、自社サイトが獲得できていないキーワードをチェックするのにおすすめのツールは、以下の3つです。
ahrefs(エイチレフス)
ahrefs(エイチレフス)は、世界で60万人が利用するSEOツールで、被リンク分析や競合サイト調査、想定流入キーワードの確認などができます。競合サイトと自社サイトを見比べて、自社だけが取れていないキーワードを抽出するといった使い方もできるため、企業のサイト運営担当者の方におすすめです。
リンク:ahrefs
Semrush(セムラッシュ)
Semrush(セムラッシュ)は、全世界1000万人以上に愛用されるグローバルスタンダードなツールで、Web広告、SNS、コンテンツマーケティングなどの競合分析が可能です。デジタルマーケティングの幅広い領域をカバーする各種機能を利用可能で、競合調査から施策立案までが、このツールで完結します。
リンク:Semrush
SEOチェキ!(セオチェキ!)
SEOチェキ!(セオチェキ!)では、URLを入力すると、キーワードごとの順位計測や外部・内部リンクの数、インデックスの数などを簡単に確認できます。画面も比較的シンプルで使いやすいため、SEO初心者の方におすすめです。
ただし、「サイトSEOチェック」と「検索順位チェック」については、1つのIPアドレスあたり合計200回/日まで、という利用制限がある点に注意しましょう。
リンク:SEOチェキ!
SEOキーワードの選定に関するよくあるQ&A
最後に、SEOのキーワード選定に関する、よくある質問について回答します。
Q1:SEOキーワードはどのようにコンテンツに入れ込むのか?
記事タイトルの前方にメインとなるターゲットSEOキーワードを配置するようにしてください。タイトルにキーワードが含まれていなくても上位表示されることはありますが、やはり含まれていることがベターです。その他、h2見出しや本文にもできる限り含めるとよいでしょう。キーワードは入れ込むというよりも、検索ニーズに応えようとする過程で自然に含まれるというのが理想です。
含めることが難しい場合でも、上位表示を狙うキーワードであるならば本文中に1度は使うようにするとよいでしょう。
Q2:1記事にSEOキーワードは何個まで入れて良い?
キーワードの個数というよりはトピックで考えましょう。コンテンツは1記事1トピックで作成するのが基本です。
1記事にトピックが複数あると内容が散漫になり、ユーザーにとってわかりにくいコンテンツになってしまいます。その結果、検索上位表示が難しくなったり、訪れたユーザーがすぐにサイトから離れてしまったりすることになりかねません。
ただし、インテントが近いキーワードはコンテンツ内容が比較的散漫になりにくいため、サブキーワードとして盛り込んでもよいでしょう。
関連記事:SEO対策にキーワード数や出現率は重要?効果を最大化するキーワードの取り扱い方を解説
Q3:SEOキーワードの大文字・小文字に違いはある?
アルファベットのキーワードの場合、基本的に大文字・小文字に違いはないため、どちらを使用しても検索結果は変わりません。サイトで使用する表記ルールを統一するとよいでしょう。
ただし「ウェブ」や「Web」など、カタカナとアルファベットでは扱いが異なるため、検索結果も変わることがあります。
大差がないことも多くありますが、念のため検索ボリュームを確認したり、ペルソナがより検索しそうなほうを選んだりするとよいでしょう。
Q4:SEOキーワードの並び順を変えると違いが出る?
検索ボリューム、検索順位のどちらにも多少の変化が出ます。そのため、キーワード選定の際には、検索ボリュームを確認するとよいでしょう。並び順を変えても検索ボリュームが大きく変わらない場合は、それぞれを検索し、上位表示サイトを見ながら選ぶのもおすすめです。
SEOのキーワード選定はサクラサクマーケティングにお任せください!
SEOで効果的に成果を上げるには、キーワード選定が重要です。まずは、サイトを上位表示させる目的を明確にし、ペルソナ設定やキーワード調査を行ないましょう。
リソースやコスト面の考慮も必要なため、すべてのキーワードの対策は難しい場合がほとんどです。サイトの目的と一致しているキーワードがどれかを見極めたうえでSEOキーワードを選び、優先的に対策していきましょう。
サクラサクマーケティングは、SEO一筋18年、常時100社以上の中小企業のSEO対策、コンテンツマーケティングを支援しています。
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- 自社のホームページやオウンドメディアはあるものの、思うように売上が上がらない
- 新型コロナウイルスの流行後も、オンラインを用いた営業手法が確立できていない
- コンテンツマーケティング、SEO対策に興味はあるが、リソース不足で施策が打てずにいる
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