弊社のコンサルティング部門では業種業態問わず、さまざまなお客様のWEBサイトをお預かりしてSEOコンサルティングを行っています。この業界、とにかく最新情報のリリースが早いです。流動的なトレンドを個人・チーム・組織で追いかけながらも、さまざまな課題に対して最適な施策を提供し続ける必要があります。
社内SEO担当者であれば、場合によっては一人でPDCAを回さなければいけませんので、さらに大変ですよね。経営サイドから見ればノウハウが属人化するリスクも考えるでしょう。
そこで今回、弊社のSEOノウハウ蓄積方法をいくつかご紹介したいと思います。
属人化しがちなノウハウをチーム内のノウハウへ昇華させ、ゆくゆくは企業ノウハウへ定着させることを目的としています。SEO担当者、経営サイドの方のご参考になれば幸いです。
なぜノウハウを蓄積する必要があるのか?
ノウハウという言葉がフワッとしていますが、もう少し具体的に言えば、「個人個人の経験や知識に紐づいたテクニック」といったイメージが近いです。Wikipediaでは以下のように記載されています。
ノウハウ (know-how)
・知的財産
・秘密の技術的知識と経験
参照:Wikipediaより
それでは「なぜ?」ノウハウ蓄積が必要なのでしょうか。それは、ノウハウが高い人の退職や異動、多忙による共有機会の喪失によって、せっかくのノウハウが「属人的な暗黙知」として眠ったまま消えてなくなり、組織単位で考えたとき、ゼロからのスタートになる可能性があるからです。このような事態は、企業にとって損失でしかありません。
特にSEOの領域においては座学で学んだ知識だけでなく、場数や経験がものを言いますので、一朝一夕で教えられるものではありません。
だからこそチーム単位、組織単位でノウハウ蓄積に向き合う必要があり、以下のような課題切り口をもって社内共通の言語にしていく必要があります。
上記のように課題出しから目的設定までをチームや組織で行うことにより、ノウハウ蓄積が必要な理由をいまいちど整理します。
SEO情報のみなら参考図書やWEB検索でたくさん得ることができます。それを業務上のさまざまな課題に紐づけて活用することにより、チーム単位、組織単位で同じ目的をもって取り組むことができるようになります。
蓄積にはインプットとアウトプットが両方必要
個人から個人に蓄積されていくノウハウはOJT、社内外研修を通して属人的に伝承されていくケースが多いと思います。または、顧客トラブルから「感情を揺さぶられる体験」として学ぶこともあります。
これらはすべて人から人へ伝えられていきますが、ここで重要なポイントがあります。
“「教育をする側」も「教育を受ける側」も同一の目的を持たずしてゴールはない”
ということです。
<教える側と教わる側で押さえておきたいポイント>
1.教育側が目的を明確にしたアウトプットになっているか
2.教育を受ける側が目的を持ってインプットできているか
3.教育を受ける側がインプットした内容を「知り」「理解」しアウトプットできるか
上記のように、双方が「同じ目的」を軸にしたコミュニケーションを段階的にレベルアップしていく過程が重要です。営業同行などのOJTでは「目的」が明確ですし「第三者の存在」や「場の空気感」の手助けもありノウハウ共有も促進されます。しかしながら複数人で行う社内外研修や勉強会などにおいては、双方で1~3を取り入れなければ、研修を行うこと自体が目的、参加すること自体が目的となり、皆で共有した時間も風化してしまうでしょう。
SEO情報 インプット方法14選
ここまで考え方の部分をお話してきましたが、デイリーレベルで情報更新がされるSEO業界では、個々のリアルタイムインプットも非常に重要です。ここからはサクラサクマーケティングのSEOコンサルタントが日常的にチェックしている情報サイト、著名人をご紹介しておきます。
①Google Webmaster Central Blog
~Googleインデックスのサイトのクロールとインデックス登録に関する公式NEWS~
https://webmasters.googleblog.com/
②Google ウェブマスター向け公式ブログ
~Google フレンドリーなサイト制作・運営に関するウェブマスター向け公式情報~
https://webmaster-ja.googleblog.com/
③Googleブログ
~製品の更新情報、会社ニュースなど最新動向がわかる~
https://www.blog.google/
※特に検索周りはチェック
https://www.blog.google/products/search/
④Google関連Twitter
~公式情報のリアルタイムキャッチ~
https://twitter.com/googlewmc
https://twitter.com/searchliaison
【国内情報サイト】
⑤Web担当者Forum
~SEOだけでなくWebマーケティング全般の実践情報を網羅~
https://webtan.impress.co.jp/
【著名人】
~公式情報の解説や理解促進に~
⑥鈴木謙一氏(Faber Company)
https://www.suzukikenichi.com/blog/
⑦金谷武明氏 (Google)
https://twitter.com/jumpingknee
⑧ジョン・ミュラー氏(Google)
https://twitter.com/JohnMu
⑨ダニー・サリバン氏(Google)
https://twitter.com/dannysullivan
【海外情報サイト】 一部抜粋
~Google社員の細かい発言なども拾ってくれている~
⑩https://www.seroundtable.com/
~オフィスアワーまとめが便利~
⑪https://www.deepcrawl.com/blog/
~速報性の高い大きなニュースを掲載しているほか、考察記事などもあり~
⑫https://searchengineland.com/
⑬https://www.searchenginejournal.com/
【動画】
⑭Google Webmasters
~Twitter等でアナウンスがあった場合特に利用
https://www.youtube.com/channel/UCWf2ZlNsCGDS89VBF_awNvA
アウトプット方法5選
本記事ではサクラサクマーケティングSEO部隊が実践している方法をいくつかご紹介します。アウトプットをするという事は、相手がいますので当然タイミングも考慮しています。
【リアルタイムでアウトプット】
①社内情報チャットでの発信
②お客様への即連絡
③プロジェクトチーム共有(チャット、Evernote)
こちらは日々インプットした鮮度の高い情報を各自の視点を持ってまとめ、アウトプットしていきます。お客様にとって有効と判断した場合、できる限り早く共有を行います。
【週次/月次単位でアウトプット】 社内スタッフ
④社内勉強会/顧客向けセミナー
⑤社内資料の更新と勉強会
重要度の高いものをテーマに沿って勉強会を行います。勉強会では特定の講師だけではなく、時として新人社員が行うようなものもあります。さらにはサービス資料、提案資料の刷新につなげていきます。
社内情報を共有し活用してはじめてノウハウになる
社内に蓄積した情報も活用していかなければ風化してしまいます。
逆に情報を活用し進化させていくことでノウハウになります。
本記事の序盤でも触れましたが、何かしらの課題や目的を持ってインプットをしなければ、ただの情報で止まってしまいます。
ここでナレッジマネジメントという考え方がとても参考になります。
ナレッジマネジメントとは個人単位で保有するノウハウ(知識・経験・思考)を社内ノウハウへ昇華させるマネジメント手法や考え方です。
暗黙知と呼ばれる個々に眠っている情報を表面化させ共有し、形式知へと変化させます。
形式知を実践に移すことで体験し、新たな暗黙知が創出されます。
このようなプロセスを回し続けることにより、社内ノウハウが蓄積され、さらには新しい発見に結びついていきます。
まとめ
いかがでしたか?難しく考えてしまうかもしれませんが、やみくもに情報収集、社内資料整備などをする前に「目的」を明確にして“明日から活用できる!”をイメージして取り組むことが大切です。
弊社ではさまざまなクライアントへの価値提供を目的としているため、SEOを軸にした膨大な情報処理とコンサルタントへの浸透を目指しています。今回は情報蓄積の視点のみ記載しましたが、実際の運用面では「人員リソース」「予算」「会社方針」なども絡めて考える必要があります。
自社インハウスSEOを行う場合においては、たいていの場合潤沢な人員は確保できないため、情報蓄積という面では歯抜け状態になってしまうこともあるかと思います。
目的を明確にしたうえで、自社で行うべきこと、行わないことを決め、不足情報・ノウハウをアウトソーシング先のコンサル会社からキャッチすることも1つの情報蓄積の手段として有効です。
「ほこりの被った書庫にならないように」自戒も込めて
▼SEO対策を自社(インハウス)で行う際に押さえておくべきポイント
https://www.sakurasaku-marketing.co.jp/labo/blogs/seo-in-house
▼SEO研究所 サクラサクラボSEOセミナー一覧
https://www.sakurasaku-marketing.co.jp/labo/blog-tags/seminar-info