SEOによるサイト集客は、中長期的な効果が期待できる一方で、そもそも自社サイトのページを上位表示するのが難しいという課題があります。また、一時的に上位表示できたとしても、順位は常に変動するものです。
この記事では、Google検索の順位が決まる仕組みと、Google検索に表示されるための条件、さらに順位を上げる方法などを詳しく解説します。
そもそも「SEO対策とは?」という方は、SEOの基礎的な考え方を解説している以下の記事を参考にしてください。
【2023年最新】SEO対策とは?SEOの原理原則と上位表示するための5つの評価基準を完全解説!
Googleの検索順位が決まる仕組みとは
Google検索結果の上位表示を目指すためには、順位を決める検索エンジンの仕組みの理解が重要です。検索順位が決まるまでの流れはGoogleが公表しており、一般的なケースでは以下の工程をたどります。
- クロール
- インデックス登録
- 検索結果の表示
参照:Google の検索エンジンの仕組み、検索結果と掲載順位について | Google 検索セントラル
1.クロール
クロールとは、Googleが存在を認識したページにアクセスし、内容をチェックしながら情報を収集する工程です。Google検索においては、Googlebot、またはクローラーと呼ばれるプログラムが、Web上に存在する大量の情報のなかから、新たに作成されたページや情報が更新されたページを検出します。
検索結果に表示されるための第一歩は、Googleにページの存在を認識してもらうことです。新規ページを公開してもすぐに認識してもらえるとは限らないため、クローラーが巡回しやすいようなサイト構造を意識しましょう。
2.インデックス登録
クローラーが検出したページをGoogleが分析し、Googleのデータベースに登録する工程です。ただし、検出されたページのすべてがインデックス登録されるとは限りません。
例えば、類似のコンテンツがすでにWeb上に存在するページは重複ページとみなされ、インデックス登録される可能性が低くなります。また、低品質なページや、メタタグによって意図的にインデックス登録を拒否しているページ、デザインの問題などによってインデックス登録されないケースも存在します。
3.検索結果の表示
ユーザーが検索窓に打ち込んだキーワードに対して、インデックス登録されたページのなかから適切と判断されたページが、検索結果として表示される工程です。
逆にいえば、インデックス登録されていないページが、検索結果に表示されることはなくなります。
検索順位が決まる仕組み
実は、「3.検索結果の表示」の前に検索順位(ランキング)を決める工程がありますが、その詳細は公開されていません。
Googleが検索順位に取り入れている指標は200以上あるといわれていますが、公表されていない以上、それを解き明かすことはできませんし、その必要はないと考えます。
それよりはむしろ、Googleがどのようにサイトを評価しようとしているか、その方向性を理解するほうが重要です。
大前提として、Googleは以下のようなコンテンツを高く評価しています。
- 検索クエリとの関連性が高い
- ユーザーにとって有用で信頼できる情報である
Googleが評価したいページの方向性は、検索品質評価ガイドラインによく表れています。
このガイドラインでは、ページに表れている経験・専門性・権威性・信頼性を重視する「E-E-A-T」と呼ばれる考え方や、ページの情報がどれだけユーザーニーズを満たせるかを評価する「Needs Met」と呼ばれる考え方などが示されています。
Googleはこれらの評価スコアが高いサイトが上位表示されるように、アルゴリズムの改善を続けているのです。
ガイドラインの概要や変更点については、以下をご覧ください。
Google検索品質評価ガイドラインの要約とSEOへの活用方法
Google検索に表示されるための最低条件
ページの順位を意識する前に、そもそも検索結果に表示すらされない(順位がつかない)というケースがたびたび発生します。
これに関してGoogleは、ページが検索結果に表示されるための重要な要素として、以下3つの「検索の基本事項」を掲げています。
- 技術要件
- スパムに関するポリシー
- 主なベスト プラクティス
参照:Google 検索の基本事項 | Google 検索セントラル
ここでは、Googleの検索結果に表示されるための最低条件を解説します。自社サイトのページがいつまでも表示されないとお悩みの場合は、どれに該当するかを確認してください。
ページがインデックス登録されている
前章でも解説したとおり、インデックス登録されていないページは検索結果に表示されません。まずはページがインデックス登録されているかどうかを確認しましょう。
インデックス登録されない原因は、noindexや404エラーなどサイトの技術的な問題によるものと、ページのコンテンツ品質によるものの、大きく2つに分けられます。
例えば、インデックス登録可能なファイル形式は以下のように定められていますが、ここに記載されていないファイルを使用している場合は、別の形式に変更する必要があります。
Google によるインデックス登録が可能なファイル形式 | Google 検索セントラル
なお、以下の記事では、ページがインデックス登録されない原因別に、対処法を解説しています。インデックス登録されない原因がわからない、どのように対処すべきかわからないという場合の参考にしてください。
ページがGoogleにインデックスされない!?原因と対処法をねぎお社長が解説
Googleがコンテンツにアクセスできる
Googleがページをインデックス登録できたとしても、ページ内のコンテンツを処理できない、またはアクセスできない場合があります。
例えば、JavaScriptを使って表示されるページにおいて、何らかの原因でGoogleがJavaScriptを実行できない場合、Googleには、該当部分を除いた不完全なページが見えていることになります。
このような問題をクリアし、Googleが正常にコンテンツにアクセスできるようにすることが必要です。
スパムなどを行なっていない
Google検索に定められている「スパムに関するポリシー」には、Google検索に表示させたいサイトが守るべき基本事項が記載されています。
リンクスパムやコピーコンテンツなどの違反行為がないことが、ページを検索結果に表示するための重要な条件です。
ポリシーに違反したサイトには、手動による対策(ペナルティ)が課されることがあり、検索結果に表示されにくくなります。
検索クエリと関連性がある
ページのタイトルや内容と、検索クエリ(ユーザーが実際に検索する語句)の一致は重要です。インデックス登録はされたものの、狙ったキーワードで順位がつかない場合には、以下のポイントを見直してみましょう。
- 内容を充実させようとするあまり、話題がずれていないか
- ユーザーニーズよりも、サイト運営者の伝えたいことを優先していないか
- 余計な情報を詰め込んでしまい、肝心の答えが探しにくくなっていないか
同一のキーワードを含む場合でも、組み合わせて検索する語句によってユーザーのニーズは異なります。それぞれの検索クエリで最も必要とされる情報を含めたページを作成しましょう。
Googleの検索順位を上げる方法は?
検索結果の表示対象となっただけでは、サイトへの集客力は向上しません。すでに多くのページが存在するなかで、少しでも検索順位を上げるための施策が必要です。
ここでは、検索結果で上位表示を目指すために必要な5つの方法を解説します。
すでに順位が下落してしまったという方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。
競合サイトよりもコンテンツの品質を高める
上位表示の方法として欠かせないのが、Googleが掲げるユーザーファーストを体現した質の高いコンテンツの作成です。
現状で上位表示されている競合ページのほとんどは、すでにそれを意識したコンテンツ制作を行ない、評価を得ています。
上位表示を目指すためには、以下に挙げるような細部まで気を配り、ユーザーにとってわかりやすく、読みやすいコンテンツを提供しましょう。
- 記事の構成:検索意図に対する答えを早く示しつつ、全体の流れがある
- 文章の書き方:冗長な表現を避け、シンプルで伝わりやすい文章
- 誤字脱字:誤字脱字がなく、ストレスなく読める
- 日本語の「てにをは」:適切な助詞を使い、誤認なくスムーズに理解できる
- 読みやすさ:スマートフォンで閲覧するユーザーも意識した、適切な改行や画像挿入
適切なキーワード選定を行なう
自社の強みやユーザーニーズにマッチした適切なキーワード選定も、不可欠な要素です。
しかし現状では、検索回数に惑わされたり、キーワード抽出ツールに頼りすぎたり、ユーザーを置き去りにしたキーワード選定が行なわれているケースも少なくありません。
本来であれば、キーワードありきではなく、ユーザーの課題(悩み)ありきで行なうべきです。
サクラサクマーケティング株式会社では、ユーザーを第一に考え、最終目的である売上アップにも貢献する正攻法のキーワード選定方法を提唱しています。
一般的なようで実は間違っているキーワード選定方法、また独自に提唱している正しいキーワード選定方法は、以下の記事内で解説しているので、併せて参考にしてください。
【保存版】正しいSEOのキーワード選定方法とは?そのSEOツールの使い方、キーワードの選び方大丈夫?間違いだらけのSEO対策をねぎお社長が喝!
内部改善を行なう
ページ単位だけでなく、サイト全体の内部施策の最適化も、上位表示に有効です。Googleにサイト構造やコンテンツの内容を正しく伝え、評価してもらうために、以下の項目について、新規ページの作成時に意識するのはもちろん、既存記事も見直してみましょう。
- 重複対策:対策キーワードやコンテンツの内容が重複していないか
- 内部リンク:関連記事への内部リンクは張られているか、リンクのURLは正しいか
- 表示速度:ストレスなくページが表示されるための画像サイズであるか
- タグ:ページ構造を示すHTMLタグ(titleタグ、hタグ、metaタグなど)は最適か
これらの内部改善は、サイトの規模が大きいほど効果が見込める一方で、すでにある程度最適化されているケースでは、検索順位の大きな変動は期待できない点を覚えておきましょう。
外部からのリンクを獲得する
「良質なサイトは自然とリンクが集まる」というGoogleの考えに示されているとおり、外部リンクの獲得は検索順位の向上に大きな影響を与えます。
外部リンク獲得には、読者が思わず誰かに伝えたくなるような、一次情報を盛り込んだコンテンツ作りが有効です。
例えば、独自に行なったアンケートの集計結果が興味深いものであれば、SNSでURLが拡散されたり、外部サイトに引用されたり、自然に外部リンクが集まることが期待できます。
なお、かつて流行した大量の外部リンクを集める手法はスパムリンクの温床となったため、現在ではGoogleに厳しく規制されています。不正に入手した外部リンクは、逆にサイト全体の評価を下げるため、一切推奨できません。
E-E-A-TがユーザーやGoogleに伝わるようにする
E-E-A-Tは下記の単語の頭文字をとったもので、ページの品質を評価する要素のなかでも重要視されているため、特に注力したいポイントです。
- Experience(経験):経験や実績を踏まえて作成されたコンテンツであることが伝わるか
- Expertise(専門性):専門知識を持った人物が記事を執筆しているか
- Authoritativeness(権威性):取りあげる分野で権威のある人物が記事を執筆しているか。サイトを運営する企業は、その分野で権威があると外部から認められているか
- Trust(信頼性):ページ内の情報は信頼に値するか
E-E-A-Tは、ユーザーおよびGoogleに明確に伝える必要があります。
例えば、執筆者が保有する専門資格やサイト運営企業の経歴・実績などは、忘れずに記事内に記載し、信頼できる情報を提供するページであると示しましょう。その際、写真を添えるなどして、実際の経験に即した内容だと伝えられることが理想です。
また、サイト名や自社サービスについて、他サイトやSNSの投稿に引用・言及される「サイテーション」のほか、SNSのフォロワー数、専門分野における受賞歴、専門家からの推薦なども権威性(A)を高め、検索順位の向上につながる外部評価です。
なお、E-E-A-Tを高めるための具体的な施策については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。併せて参考にしてください。
Googleの検索順位を上げるのが難しいページの特徴
前章で紹介した上位表示の方法を実行したつもりでも、どうしても順位が上がらないケースは存在します。ここでは、上位表示が難しいページの特徴を解説するので、該当するものがないか確認し、必要な修正を行ないましょう。
新規で立ち上げたページ(サイト)
新規ドメインで立ち上げたばかりのサイトは、Googleからの評価が0の状態のため、一般的に検索順位が上がりにくいものです。
また、Googleがインデックス登録するサイト数(データ量)は有限であり、評価するための情報が少ない新規サイトについては、インデックス登録するかどうかの判断がしにくいという実情もあります。
Googleに、より早く評価してもらうためには、検索流入以外のユーザーを増やす工夫をしましょう。例えば、サイトオープンのプレスリリースを打ったり、既存の自社サイトからリンクを設置したりするのが有効です。
一定の流入数がある事実がGoogleに伝われば、評価がしやすくなると考えられます。インデックス登録されるページ数が増えサイト全体が充実すれば、結果的にそれぞれのページの検索順位も上がりやすくなります。
独自性のないコンテンツでできたページ
インターネット上にはすでに多くの情報があふれており、独自性のないコンテンツでできたページは上位表示されにくい傾向があります。独自性のないコンテンツとは、例えば以下のようなものです。
- 上位記事の情報を寄せ集めただけのコンテンツ
- 他サイトからの引用を多く含むコンテンツ
- 公式サイトの要約を書き連ねているコンテンツ
- (他サイトを含め)既存記事と類似した情報しか記載していないコンテンツ
このようなコンテンツでできたページはGoogleがわざわざ上位表示する必要がなく、低品質だと評価されれば、インデックス登録さえされない可能性もあります。
独自に行なった調査や研究の結果、独自の意見、経験から知り得た事実などを盛り込み、競合には真似できないオリジナルのコンテンツ作りを意識しましょう。
ユーザーファーストではないページ
Googleの基本理念である「ユーザーファースト」の徹底は、上位表示を狙ううえでも重要です。具体的には以下のようなポイントが挙げられます。
- ユーザーのためになるコンテンツか(必要な情報を提供できているか)
- ユーザーがストレスなく読めるページか(表示速度の改善、誤字脱字の排除)
- ページ内にユーザーの離脱につながる要素(過剰な広告やリンクなど)はないか
逆に、例えば広告収入を得るために、検索順位を操作することを目的としてページを公開することは、Googleのポリシー違反となります。
ページを制作する際は、常にユーザーにとって役立つものであるかを意識しましょう。ユーザーを最優先に考えることが、結果として上位表示への近道なのです。
Googleは定期的にアルゴリズムのアップデートを行なっている
Googleの検索エンジンのアルゴリズムは、常にアップデートを繰り返しています。
年に2~3回実行される大規模な「コアアルゴリズムアップデート」では、特に大きな順位変動が起こります。細かなアップデートはさらに頻繁に行なわれているため、上位表示されているページでも、順位の変動に注意する必要があるのです。
しかし、アップデートが行なわれる周期は一定ではなく、事前予告がないこともあります。他業務を兼任する企業サイトの担当者様の場合は特に、Googleの動向を常に監視するのは現実的ではありません。
順位変動に素早く対応するためには、SEOコンサルティングを専門に行なう企業への依頼がおすすめです。
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まとめ
自社サイトのページを検索結果に表示させるためには、まずはクロールによってGoogleにページの存在を認識してもらい、インデックス登録される必要があります。さらに検索順位を上げるには、現状の上位記事よりもページの質を高めるだけでなく、内部改善や外部リンクの獲得など、多くの要素の最適化が重要です。
また、仮にページが上位表示されたとしても、検索アルゴリズムのアップデートにより、順位は常に変動するリスクを抱えています。Googleの動向を常時追うのは容易ではないため、SEOの専門家に依頼しましょう。
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