SEO対策を行うにあたり近年頻繁に話題になる「構造化データ」。
日本にてしごと検索がローンチされてからより注目が集まってきているように思いますが、そもそも「構造化データってなに?」「なんの役割があるの?」など疑問に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、構造化データを使う上で役に立つ構造化データテストツールの使い方など初心者の方にもわかりやすくポイントを押さえて解説していきたいと思います!
合わせて、構造化データの定義やメリットも併せて解説します!
構造化データとは?
構造化データとはWebページの内容をより検索エンジン(主にGoogle)やクローラーにわかりやすく伝えるためにHTMLにマークアップする専用コードのことを指します。
クローラーはHTMLコードを読み込んでWebページの内容を理解していますが、HTML情報だけでは理解しきれない部分をより正確に伝えることができるのが構造化データです。
参考:
構造化データとは?~HTMLを構造化する前に知っておきたいこと~
https://www.sakurasaku-marketing.co.jp/labo/blogs/structured-data
構造化データをマークアップするメリット
構造化データの最も大きなメリットはリッチリザルトを表示できることです。
基本的に検索結果画面にはサイトのタイトルとディスクリプションがスニペット表示されますが、加えて画像や評価、商品価格なども表示されることがあります(このタイプのリッチリザルトはリッチスニペットとも呼ばれます。)
また、しごと検索やAMPトップニュースへの掲載など、専用枠に表示されるタイプのリッチリザルトもあります。
リッチスニペットを含むリッチリザルト表示の多くには構造化データが必須となっています。
以下は手順を示すHowToリッチリザルトの例です。
HowToのリッチリザルトでは、画像がカルーセルとして並んでいます。
このようにリッチリザルトは視覚的情報を豊かにしたり、掲載枠を増やしたりすることで、表示回数やクリック率が高まり、流入増につながることが期待できます。
参考:リッチリザルトの種類と検索結果表示させるための方法
https://www.sakurasaku-marketing.co.jp/labo/blogs/rich-results
SEOへの影響は?
対応した構造化データをマークアップすることで、前述のとおりリッチリザルト表示ができ、流入増加が期待できます。
リッチリザルトにはHowTo、FAQ、ナレッジパネル、しごと検索、パンくずリストetc・・・と様々な種類があります。
リッチリザルト表示がサポートされているタイプからご自身のページやサイトで最適な構造化データを選定して、Googleが公開しているサンプルをもとにマークアップしましょう。
参考:
https://support.google.com/webmasters/answer/7358659?hl=ja#choose_features
https://developers.google.com/search/docs/data-types/article?hl=ja
一方、構造化データは直接的なランキングへの影響はないと言われています。
ですが、冒頭でもお伝えした通りクローラーのページ理解を促進することができるので、間接的なランキング上昇効果が期待できます。
こちらに関しては、リッチリザルト表示ができないタイプの構造化データであってもGoogleは理解できるため、余裕があればリッチリザルト対象外の構造化データのマークアップも進めることがおすすめです。
構造化データテストツールの使い方
構造化データは正しくマークアップされていないと認識・処理されません。
そこで活用するのがGoogleが提供している「構造化データテストツール」です。
以下の手順でマークアップした構造化データが問題ないか確認することができます。
STEP1 構造化データテストツールを開く
以下のページから構造化データテストツールを開きます。
https://search.google.com/structured-data/testing-tool/?hl=ja
STEP2 テストするページURLまたはコードを入力する
テストしたいページのURLまたはコードのどちらかを選択して入力(貼り付け)します。
STEP3 検出結果を見てエラーがでていないか確認します。
正しくマークアップされている場合
「エラーなし 警告なし」と表示され、マークアップした構造化データ内容が表示されます
念のため、マークアップした内容全てが表示されているかどうかを確認してください。
エラーまたは警告が出ている場合
警告が表示される場合は、Googleがリッチリザルトタイプごとに定めている推奨プロパティが抜けている、もしくは推奨されてない記法がされている可能性があります。
警告があっても引き続きリッチリザルト表示はできるケースが多いですが、警告に従って構造化データの修正をお勧めします。
なお、構造化データまわりはGoogleのアップデートが多く、以前はエラーが出ていなかった内容でも新たに追加されることがあります。
また、最新の構造化データガイドラインが更新されても、構造化データテストツールの警告内容に反映されていない場合もありますので、定期的に公式ドキュメントを確認しておくことをお勧めします。
一方、警告でなくエラーが表示される場合は、Googleがリッチリザルトタイプごとに定めている必須プロパティが抜けている可能性があります。
上記のようなエラーでは、構造化データとしては認識されているものの、リッチリザルト表示ができない可能性が高いです。
リッチリザルト表示をしたいのであれば修正が必要です。
また、構造化データのマークアップにJSON-LDを用いている場合は以下のようなエラーが表示されることがあります。
「}」またはオブジェクト メンバーの名前がありません。
この場合は、JSON-LDの記述自体が間違っており、そもそも構造化データとして認識されません。
JSON-LDでは、カンマ , やかっこ {} が1つ抜けただけでもこのようなエラー表示につながります。
この場合は、カンマの過不足がないか、かっこの入れ子構造に問題がないかなど、1つ1つ確認する必要があります。
構造化データのプレビュー機能
構造化データタイプによってはプレビュー機能が使えることがあります。
検出結果の「プレビュー」ボタンから利用可能です。
※現在プレビューの対象として「しごと検索」「商品」「レシピ」などが確認されています。
後述するリッチリザルトテストツールを使用せずに一度で構造化データのマークアップの確認、プレビューの確認ができるのでぜひ活用してみてください。
サートコンソールの構造化データ拡張レポート
構造化データを含むページを公開しておりGoogleにインデックスされている場合、サーチコンソールの拡張レポートに構造化データのステータスが表示されます。
該当するのは、拡張レポートに対応したもののみですが、パンくずリストなどリッチリザルト表示ができる構造化データはほとんど対応しています。
このレポートでは、構造化データを含むインデックス済みのページ数やエラーや警告の内容・ページ数を確認することができます。
この記事のお読みの方の中には、このエラーの調査のために構造化データテストツールを使おうとしている方もいらっしゃることかと思います。
エラーが出ている場合は特に、内容と箇所を特定して修正することが必要です。
リッチリザルトテストツールについて
構造化データテストツールと類似したツールに「リッチリザルトテストツール」があります。
構造化データテストツールは構造化データが正しくマークアップされているの確認するツールなのに対して、リッチリザルトテストツールは、対象ページがリッチリザルト表示に必要な構造化データがマークアップされているのかどうかを確認するためのツールになります。
また、リッチリザルトテストツールはレンダリングもサポートしており、Javascriptやタグマネージャによって構造化データを挿入している場合もチェックすることが可能です。
反対に、構造化データテストツールの場合は、Javascriptなどによって挿入された構造化データを認識できないので注意が必要です。
リッチリザルトテストツール
https://search.google.com/test/rich-results?hl=ja
使用方法は構造化データテストツールと同様で、対象ページのURLまたはコードを入力します。
もしリッチリザルト対応してるページであれば以下のような検出結果が表示されます。
ただしテストツールで対象であると判定されていても、リッチリザルト表示が保証されるわけではありません。(表示させるかどうかはGoogleが決定するため)
まとめ
構造化データをマークアップしても直接的なランキング上昇にはつながりませんが、Googleのページ理解向上や表示回数の上昇などにより、間接的なランキング上昇効果や、直接的な流入上昇といった効果が期待できます。
構造化データをマークアップしてページを公開する際には構造化データテストツールは非常に有用なツールですので、ぜひ挑戦して使いこなしてください!